プレサンス前社長が国賠提訴へ＝無罪確定、刑事告発も―大阪

　学校法人明浄学院（大阪府熊取町）の土地売却をめぐる横領事件で無罪が確定した不動産会社「プレサンスコーポレーション」（大阪市）の山岸忍前社長（５９）が、国に７億７０００万円の損害賠償を求める訴訟を近く大阪地裁に起こすことが２５日、分かった。弁護団が明らかにした。 　山岸氏の関与を認める虚偽の供述を関係者から違法な取り調べで引き出したとして、大阪地検特捜部の男性検事２人を証人威迫容疑などで最高検に刑事告発する方針も決めた。 　弁護団によると、山岸氏は２４８日間勾留されたほか、保有していた自社株を安価で売却せざるを得なくなった。取り調べで脅迫や利益誘導があったと主張している。　 　昨年１０月の大阪地裁判決は、検察官が山岸氏の元部下に「１０億、２０億の賠償を背負う覚悟で話しているのか」などと発言したと認定し、「必要以上に強く責任を感じさせた」と指摘した。 　大阪市内で記者会見した山岸氏は「二度とこのようなえん罪を起こしてほしくない」と発言。秋田真志弁護士も「違法捜査の実態を明らかにしたい」と話した。（了）【時事通信社】