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侵攻長期化、問われる覚悟=化学兵器、対中国を協議―日米欧「ロシア包囲網」


 【ブリュッセル時事】ロシア軍のウクライナ侵攻に対抗するため、日米欧の結束を図る一連の首脳会合が24日、始まった。ウクライナ軍の頑強な抵抗で出口を見いだせなくなったロシア軍が、化学兵器の使用まで攻撃をエスカレートさせる事態も危惧される中、日米欧の首脳は、ロシアに近い中国への圧力強化という外交課題も含め、長期にわたり連携を維持できるかどうか覚悟を問われている。  ◇アジアに至る「包囲網」  「プーチン(ロシア大統領)の侵略に対抗し、北大西洋条約機構(NATO)とインド太平洋で共同戦線を構築した」。バイデン米大統領は訪欧に先立ちこう強調した。この言葉を裏付けるかのように、24日の先進7カ国(G7)首脳会合には強行日程で岸田文雄首相が参加。地域を越えた「ロシア包囲網」の構築を印象付ける狙いがあるとみられる。  米シンクタンク外交問題評議会のカプチャン上級研究員は「民主主義陣営の最も価値ある資産は『結束』だ」と語る。経済制裁などの効果は、各国が団結することで増幅するためだ。カプチャン氏は「一連の会合は強いメッセージを送ることになる」と述べ、米欧の分断を図ってきたプーチン氏にとって予期せぬ結果だと分析した。  ◇制裁の抜け道警戒  各国首脳が警戒を強めているのが、中国の動向だ。中国は、経済協力を通じロシアに制裁の抜け道を提供できるほか、軍事援助で補給に苦しむロシア軍を直接支えることも可能だからだ。  バイデン氏は18日、中国の習近平国家主席とテレビ電話で会談し、対ロ支援に踏み切らないよう制裁をちらつかせて警告。サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は23日、「バイデン氏は中国にどう対応していくか(一連の会合で)協議する」と明言した。4月1日には欧州連合(EU)と中国の首脳会議が予定されており、バイデン氏の訪欧には、EUと事前に対中で立場を擦り合わせておきたいとの思惑もあるとみられる。  ◇報復めぐり足並みに乱れも  NATO首脳会議では、バイデン氏が「現実の脅威」と見なすロシアによる化学兵器使用の可能性と対処策を議論した。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は23日、米政府の外交・国防・情報当局者らで編成する専門グループ「タイガーチーム」が、化学兵器が使われた場合の対応を検討中だと報じた。  ただ、同紙は「NATO加盟国にこうした事態に直面したことのある指導者は少ない」と解説。米政府高官は24日、報復措置については「幅広い議論がある」と説明し、加盟国間で意見の相違があることを示唆した。ウクライナ侵攻が長期化するにつれ、関係国はかつてない難問に次々と直面している。 【時事通信社】 〔写真説明〕23日、米ホワイトハウスで記者団の質問に答えるバイデン大統領(AFP時事)
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