元配送業の男に懲役６年６月＝葛飾・女児死亡事故―東京地裁

　東京都葛飾区で２０２０年、小学５年波多野耀子さん＝当時（１１）＝を車ではね死亡させたなどとして、自動車運転処罰法違反（危険運転致死傷）罪に問われた元配送業高久浩二被告（６９）の裁判員裁判の判決が２２日、東京地裁であり、西野吾一裁判長は懲役６年６月（求刑同７年６月）を言い渡した。 　西野裁判長は、被告は事故現場となった交差点入り口付近の停止線から約２８メートル手前で赤信号を認識したと認定。故意に無視して直進しており、同罪が成立するとした。 　被害者に落ち度はなく、「理不尽な事件で、遺族らの悲痛は計り知れない」と非難。一方で、制限速度の大幅超過などはなかったとした。 　波多野さんの父親で、事故で重傷を負った暁生さん（４４）は判決後に記者会見し、「危険運転が認められたのはよかったが、（量刑が）軽いのではないか」と話した。　 　判決によると、高久被告は２０年３月１４日夜、葛飾区内で貨物車を運転中、赤信号を無視して交差点に進入。信号に従い横断歩道を渡っていた波多野さんらをはね、死亡させるなどした。（了）【時事通信社】