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未曽有の危機からの船出=ウィリアム・アンソリス氏―米政権1年


 歴代米政権の1年目の実績を研究する米バージニア大ミラー・センターのウィリアム・アンソリス所長にバイデン政権の評価を聞いた。  ―政権1年目の特徴は。  端的に言うと「危機、危機、危機、危機」だった。新型コロナウイルス感染とその経済的影響に加え、連邦議会襲撃に象徴される民主主義の退潮、中国の急速な台頭、傷ついた同盟関係など、バイデン大統領ほど多くの危機的状況を受け継いだ大統領はいない。  ―外交面での実績は。  バイデン政権は同盟国と再結束を図り、共通の課題についての理解を深めることに尽力した。「民主主義サミット」を開催したのには価値がある。新型コロナワクチンを国民に接種させただけでなく、途上国にも提供した。これも大きな実績だった。  ―外交での失敗は。  アフガニスタンからの撤収では確かに失敗した。米軍兵士やアフガン人の命が失われ、アフガンでは今も悲劇的状況が続いている。これを批判するのは簡単だが、米国がこれまで多大なエネルギーや時間を費やしてきたアフガン問題から解放されたのも事実だ。長期的には正しい決断だったと評価されるかもしれない。  ―今後の懸念は。  米国における民主主義の退潮は国際的影響も大きい。中国共産党による香港の民主派弾圧はトランプ前政権下で起きた。トランプ政権が民主主義を守ることに重きを置かなかったことと直接的な関係がある。  米国に防衛義務がなく、隣国からの侵略に脅かされている民主主義体制が二つある。台湾とウクライナだ。民主主義のために立ち上がるという米国の意志はこれまで、民主主義国に対する攻撃の抑止力になってきた。だが、米国内で民主主義の原則や実践に対する責任を疑問視する風潮が強くなれば、権威主義国家を増長させ、弱い民主主義体制がさらに脅かされる恐れがある。 【時事通信社】 〔写真説明〕米バージニア大ミラー・センターのウィリアム・アンソリス所長(同センター提供)
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