恩人との出会いに感謝＝５０歳まで現役の山本昌氏―野球殿堂

　プロ生活３２年。５０歳だった２０１５年まで現役を続けた山本昌氏は、４９歳０カ月での勝利など数々の最年長記録をつくった。０６年にノーヒットノーラン、０８年に通算２００勝を達成。「小学校、中学校は補欠。初勝利まで５年。野球が上手なわけじゃなかったけど、いろんな人に出会えて野球ができた」と感謝を口にした。 　殿堂入りしている故アイク生原氏は、真っ先に浮かぶ恩人だ。中日入団５年目の１９８８年に米大リーグ、ドジャースのキャンプに参加した際、面倒を見てもらった。親身になって助言をもらい、「野球をやめて帰ろうと思ったこともあったけど、ふてくされていた自分が恥ずかしくなった」。代名詞のスクリューボールも、生原氏から「何かもう一個覚えなさい」と言われたことが習得のきっかけだった。 　直球の球速は１４０キロに届かないぐらいだったが、多彩な変化球を操り、最多勝、沢村賞などさまざまなタイトルを獲得。同い年で元ヤクルトの古田敦也氏は「技術を駆使して打者を抑えるのは野球少年に夢を与える」と賛辞を贈った。（了）【時事通信社】