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原点回帰で王座返り咲き=帝京大、激しいタックル光る―全国大学ラグビー


 王座返り咲きを告げるノーサイドの笛が鳴ると帝京大の選手たちは抱き合い、喜びを分かち合った。9連覇して以来となる、4季ぶりの頂点。主将の細木は「すごくうれしい。これまで応援、サポートをしてくれた人に感謝したい」と言い、涙を流した。  光ったのは出足鋭い激しいタックル。前半5分にCTB押川が先制トライを挙げると、明大に反撃の隙を与えなかった。次々に相手の攻撃の芽を摘み、ミスも誘った。接点でも圧倒。前半は無失点で20点のリードを奪った。  後半に2トライを許したものの、最後まで危なげなかった。準決勝の京産大戦での苦戦を踏まえ、岩出監督は試合前に「ラグビーはタックル」と声を掛けた。檄(げき)に応えた内容を「いいディフェンスだった。スコア上は大きく離れていないが、安定した試合運びだった」とたたえた。  復権のカギはグラウンド外にもあった。岩出監督が「強化よりも健全」と話すように、行動や私生活もチャンピオンにふさわしいチームという目標を掲げた。細木主将を中心に全ての面に気を配り、チームの総合力を高めていった。  試合後に1996年から指揮を執った岩出監督が退任を発表した。「学生の頑張りでいい思いをさせてもらった」。節目となる10度目の優勝で名将の花道を飾った。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕優勝を決めて喜ぶ帝京大の選手たち=9日、東京・国立競技場 〔写真説明〕優勝を遂げ、胴上げされる帝京大の岩出監督(上)=9日、東京・国立競技場
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