関電不起訴で検審申し立て＝金品受領問題で市民団体―大阪

　関西電力元幹部らの金品受領と役員報酬補填（ほてん）問題で、会社法違反（特別背任）容疑などで告発を受け捜査していた大阪地検特捜部が森詳介元会長（８１）、八木誠前会長（７２）ら元幹部９人を不起訴処分としたことを不服とし、告発した福井県の市民団体は７日、大阪第２検察審査会に審査を申し立てた。　 　市民団体は、特捜部は強制捜査を行わず捜査が不十分だったと主張。オンラインで記者会見した同団体代理人の河合弘之弁護士は「関西の市民の良識と力を信じている」と述べ、起訴相当の議決を求めた。申立書には、元幹部の１人が受領していた小判や金貨などの画像も掲載された。これらの画像は民事訴訟で証拠採用されている。 　特捜部は昨年１１月、元幹部らに多額の金品を提供した同県高浜町の森山栄治元助役（故人）の関連企業に、関電からの不正な工事発注は認められなかったなどと判断。業績悪化時に減額された役員報酬を退任後に補填していた問題を含め、元幹部９人を嫌疑不十分で不起訴とした。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕関西電力の金品受領問題で、大阪地検による元幹部らの不起訴処分に抗議し、検察審査会に審査を申し立てた市民団体メンバーら＝７日午後、大阪市北区 〔写真説明〕関西電力の金品受領問題で、元幹部が福井県高浜町の元助役から受領していた金貨の画像の写し＝７日午後、大阪市北区（市民団体代理人提供） 〔写真説明〕関西電力の金品受領問題で、元幹部が福井県高浜町の元助役から受領していた小判と金杯の画像の写し＝７日午後、大阪市北区（市民団体代理人提供）