二審も太田光さん勝訴＝「日大裏口入学」報道―知財高裁

　お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光さんが、週刊新潮に「日本大芸術学部に裏口入学した」と報じられ、名誉を傷つけられたとして、発行元の新潮社に損害賠償と謝罪広告掲載などを求めた訴訟の控訴審判決が２４日、知財高裁であり、東海林保裁判長は同社に４４０万円の支払いを命じた一審東京地裁判決を支持し、双方の控訴を棄却した。 　東海林裁判長は、新潮社の編集スタッフが十分な検討や裏付け取材を行ったとは言えず、記事に真実性や真実と信じる相当な理由があったとは認められないとして、一審に続き名誉毀損（きそん）に当たると判断した。 　判決などによると、同誌は２０１８年８月、「爆笑問題『太田光』を日大に裏口入学させた父の溺愛」との見出しで記事を掲載。太田さんの大学合格への対価として、父親が８００万円を支払ったなどと報じた。 　一審東京地裁は昨年１２月、賠償とウェブサイトからの記事削除を命じる一方、謝罪広告掲載の請求は退けた。 　判決を受け、週刊新潮編集部は「残念で大変遺憾。上告して最高裁の判断を仰ぎたい」とコメントした。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕新潮社に損害賠償などを求めた訴訟の一審判決後に記者会見するお笑いコンビ「爆笑問題」の太田光さん＝２０２０年１２月２１日、東京都新宿区