広く世間を見渡すと、その「消費」に変化が訪れているようです。
株式会社タイムカレントが全国の20~69歳の1,000人を対象に行った調査によると、コロナ禍やSDGsブームを背景に、自らのライフスタイルを重視し、消費行動を変える傾向にあることが分かりました。
「商品やサービスの選び方を変えたり、変えたいと思った」という質問には、52.1%が「あてはまる」と回答。
円安や物価高騰、エシカル消費の浸透、さらにアフターコロナに向けて、今置かれている日本の状況を背景に、消費者の「選び方」に変化の兆しがあることが分かります。
なぜ変えたいと思ったのかという質問には「ライフスタイルに適したものを考えるようになって」(34.4%)、「充実した毎日を過ごしたいから」(31.1%)、「自分の価値観・倫理観の変化に合わせて」(28.8%)という回答が続きました。
より良い商品・サービスへの乗り換えで、自分らしいライフスタイルに変えたいと考える人が多いようです。
年代別の調査では、20代・30代の若い世代ほど「SDGsムーブメントが選び方に影響を与えた」と回答しています。
今後どのようなものを消費者は選んでいくのか、「環境」「SDGs」に焦点を絞り詳細を調べたところ、37.0%と約3人に1人が環境にやさしいものやSDGsを意識して選ぶようになったと回答しました。
ジャンルでは「食品」が最も多く64.9%、次いで「生活雑貨」31.4%、「ファッション」25.9%と続き、エシカル消費への興味関心の高まりにより、一番身近で必要不可欠な「食品」をはじめ、乗り換え消費が進んでいくことが予想されます。
今後どのようなものを消費者は選んでいくのか、「環境」「SDGs」に焦点を絞り詳細を調べたところ、37.0%と約3人に1人が環境にやさしいものやSDGsを意識して選ぶようになったと回答しました。
エンタメ系コンテンツの選び方・楽しみ方も「高効率」を求めてモノ・コトを見定めて選ぶ姿が見えてきました。
「評判を見てからコンテンツを選ぶ」と回答した方が約4割と「失敗したくない」という意識がうかがえる結果となっています。
また、4人に1人が「2倍速などで動画を見る」、「ネタばれを見てからコンテンツを選ぶ」と短い時間で高い成果を得たいという、「タイパ」(タイムパフォーマンス)を意識した傾向であることが分かりました。
経営評論家で調達コンサルタントの坂口孝則さんは今回の調査を受けて、「商品を選ぶ軸が大きく変化しています。人気がある、コスパが良い、自慢できる、といった志向から、SDGsやタイパなどより良い社会や生き方を求める傾向への変容です」と語ります。
自律的な選択によって商品を選ぶ。現在は「換え活」が必要な時代となっているようです。
コロナや物価高により、お金に向き合いどのように消費するかを考えるようになった人も多いのでは。お金を無駄にせずより自分らしい暮らしができるように、改めて「換え活」で生活を見直したいですね。