みなさん、多肉植物は好きですか?他の植物にはないユニークな姿で丈夫なことから、グリーンインテリアとして人気です。
今回は、そんな多肉植物の「手入れとふやし方」を紹介します。お気に入りの容器で育てたり、ふやしてアレンジしてみたり、多肉植物を楽しんでみませんか?
多肉植物4つの手入れと3つのふやし方
photo by O-DAN
多肉植物の手入れは、次の4つです。
育てる場所(置き場所)
水やり
切り戻し
植え替え
多肉植物は丈夫で生長がゆっくりなので、ほかの植物に比べると、多くの手入れは必要ありません。
主に気をつけたいのは、育てる場所(置き場所)と水やりです。
そして、多肉植物をふやす方法は、次の3つです。
葉ざし
さし芽
株分け
多肉植物のふやし方も簡単です。初心者でも成功しやすく、落ちた葉や手入れの時に切った茎を使って、気軽にチャレンジできます。
以下、具体的な手入れ方法とふやし方です。
育てる場所(置き場所)
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1つめの手入れは「育てる場所」です。
育てる場所は、自生地の環境にできるだけ近づけます。
多肉植物は、もともと日差しが強く、乾燥している地域に自生しています。たくさんの品種があるので、多少の違いはありますが、それぞれの環境に近づけると多肉植物は、スクスクと育ちますよ。
基本的には、直接雨が当たらない日当たりと、風通しの良い場所で育てます。
日光不足や高温多湿が重なると、弱ってしまうからです。冬は、室外で越せる品種以外は、室内の日当たりの良い場所で育てます。
上の写真は「ミセバヤ」です。暑さ・寒さに大変強く、ピンクのかわいらしい花を咲かせます。このように、地植えで育つ品種もあります。
他には、多数の小さな葉が芝生状に這うように増える、マンネングサ系も人気で、こちらも常に外で育てられます。
水やり
2つめの手入れは「水やり」です。
多肉植物でもっとも多い失敗は、水のやりすぎによる根腐れです。
反対に少しぐらい水をやり忘れても、枯れることはありません。ぷっくりとした葉に、たくさんの水分が蓄えられているからです。忘れっぽい私にとっては、ありがたい性質です。
水やりのコツは、メリハリをつけることです。
蓄えられている水がなくなってくると、葉にハリを失い、シワが見られます。
そのタイミングで水をあげます。そうすると、葉がプリッとしてくるので、水やりのサイクルを把握しやすいです。育てる多肉植物にあった水やりを心がけましょう。
注意することは、休眠期の水やりです。
休眠期の水やりは月1回で十分です。
多肉植物の休眠期は、品種によって異なりますが、冬であることが多いです。
切り戻し
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3つめの手入れは「切り戻し」です。全体のバランスが悪くなったら、切り戻しをして整えます。極端に姿・形が乱れた時、好みの形でなくなった時はバランスを見ながら茎を切ります。
上の写真は茎が伸びていた「ハムシー」を切り戻したものです。切り取った部分は「さし芽」として使えます。
植え替え
photo by mimo
4つめの手入れは「植え替え」です。鉢の中でいっぱいになった株を整え、新しい土に植えなおします。
同じ鉢で何年も育てていると、子株がふえて鉢がパンパンになってしまいます。そうすると、蒸れて病気になりやすくなるので、ひとまわり大きな鉢に植え替えます。必要に応じて株分けをしてから、植え替えることも検討してくださいね。
上の写真は香りのよい「アロマティカス」です。購入したばかりですが、葉が黄色に変色し、根詰まりを起こしていそうです。後ほど、株分けをして植え替えをしようと思います。
切り戻しと植え替え時についでにふやそう♪
photo by mimo
多肉植物のふやし方は、次の3つです。
葉ざし
1つめのふやし方は「葉ざし」です。
ポロッと取れた葉を、乾いた土の上に置いておくと発根します。発根した後に水をあげ始めると、数週間で葉のつけ根から小さな新芽が出てきます。
元気な葉をとって葉ざしすることもできますよ。その場合は、水やり直後の株からではなく、少し乾燥させてから葉を取るのがポイントです。
多肉植物は、乾燥すると発根する性質があるからです。
上の写真は、たまたま園芸店でいただいた「シュウレイ」を葉ざししたものです。シュウレイは生長が早く、3週間もしないうちに、写真のようにたくさんの根と新芽が育ってきました。
シュウレイは簡単にふえるので、初心者におすすめです。
【葉ざしの方法】
葉を用意する。葉ざしする多肉を少し乾燥させてから、葉のつけ根部分からていねいに取る。
平たい器に土を入れてならし、葉を1枚ずつ仰向けの状態で並べる。
数日して葉から根が出てきたら、土に埋め込み水やりを始める。
少しずつ新芽が出て、大きくなってくる。
さした葉が乾燥して、枯れたら取り除く。(ポロッと取れる)
新芽を苗として、ポットに植え付ける。
さし芽
photo by mimo
2つめのふやし方は「さし芽」です。
茎の先端を切り取って「さし穂」をつくり、土にさしてふやす方法です。切り戻した茎を使って、さし穂にすると効率よくふやせます。
切り取った部分はすぐにさすのではなく、風通しのよい日陰で乾燥させ、発根してからさすのがポイントです。
【さし芽の方法】
茎が伸びた多肉を1cmほど茎をつけて切り取る。(さし穂)
さし穂の下葉を2~3枚取り除く。(葉が土に触れると腐ってしまう)
さし穂を発根するまで、風通しのよい日陰で管理する。ビンなどに立てておくと苗がゆがまない。
発根を確認したら、ポットに多肉植物用の土を入れて植え付ける。
先端をカットした元の株(親株)も1~2ヶ月で新芽が出てくる。
株分け
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3つめのふやし方は「株分け」です。生長して大きくなった株を取り出し、根を分けて新しい株をつくる方法です。植え替えと同時に行うと良いですね。
株分け後は、すぐに植えつけ5~10日後から水をやり始めます。
上の写真は、鉢いっぱいだったアロマティカスの株分けをしたところです。5つの株に分けることができました。
【株分けの方法】
ポットからピンセットなどを使い、持ち上げるようにして苗を取り出す。
根についている土を手で落とし、混みあっている部分を整理する。
株の中でよく育っている子株を傷めないように、そっと取り分ける。
ポットに乾いた多肉植物用の土を入れ、株分けしたものを植え付ける。植え付け5~10日後から、水やりを始める。
好きな多肉植物を育てよう!
以上で「ユニークな姿が人気!多肉植物の手入れとふやし方」について紹介しました。
多肉植物は丈夫なので、初心者の方や忙しくて、なかなか手入れができない方にもおすすめです。ぜひ、お気に入りの多肉植物を見つけたら、チャレンジしてみてくださいね。
それではまた会いましょう。
mimo
余暇プランナー
東海地方在住、ライターのmimoです。趣味はガーデニングと読書、「晴耕雨読」はまさに理想の生活。
ただ、器用ではないため、植物を何度も枯らしています。それでも続けるのはガーデニングには魅力がいっぱいだからです。
ガーデニングのおもしろさや奥深さを発信することで、みんなの暮らしがちょっとだけ楽しくなりますように。