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“地盤 × 麻雀”の意外な組み合わせ。 女性麻雀プロチーム「GROUND QUEENS」とは?



「なんで地盤の会社が麻雀を?」──。
そう聞かれること自体が、むしろ自然なのかもしれない。地盤ネットホールディングスは、住宅や暮らしの“足もと”を扱う企業だ。一方で麻雀は、読み、判断、リスク管理、他者理解を重ねながら一手を選ぶ“知のスポーツ”。一見遠いこの2つを、同社は「GROUND QUEENS」という女性麻雀チームで結び、いま“もうひとつの基盤づくり”に挑んでいる。





暮らしの地盤と、思考の地盤。
この「意外な組み合わせ」は、都市で生きる私たちの日常に何をもたらすのだろうか。





「地盤ネットホールディングス」が“認知”のために麻雀を選んだ理由





「我が社は“地盤”という、とても地味だけれど暮らしの根っこを扱う会社です。その私たちが、知のスポーツである麻雀、しかも女性チームの『GROUND QUEENS』をサポートする。業界の外から見ると、『なんで地盤の会社が麻雀を?』と不思議に思われるのは当然だと思うんです」





そう語るのは、地盤ネットホールディングス取締役 経営企画部長の髙瀬秀人さん。背景には、上場企業として一般生活者への認知を広げたいという目的がある。





同社の事業会社である「地盤ネット」はBtoB領域が中心。しかし、暮らしの“足もと”に関わる情報こそ、本来は生活者にとっても切実なはずだ。そこで鍵になるのが、同社の独自サービス「地盤カルテ」だという。









住所を入れるだけで“足もと”が見える。「地盤カルテ」が示す思想





「地盤カルテでは、住所を入力すると、その土地の地盤の特徴や災害リスクが点数で可視化されます。でも、大事なのは点数の優劣ではなく、その情報をもとに、自分でどう判断し備えるかなんです」





経営企画部 広報担当の原田裕子さんはこう話す。
実際に試してみると、暮らしの前提がふっと具体化する。「この場所はどういう土地なのか」「何に備えるべきか」。知らないまま選ぶことのリスクを、情報がやさしく照らす。





髙瀬さんも強調するのは、“点数が低い=ダメ”ではないということだ。





「知っていて判断して選ぶのと、知らないで巻き込まれるのとでは大違い。知らないで決めてしまうことが一番リスクだと思うんです」





この「知った上で選ぶ」という姿勢が、麻雀という競技の本質と重なる──。そこに同社は価値を見出した。









麻雀は「思考の地盤」を鍛える競技だった





麻雀は、単なる点数計算や牌効率のゲームではない。読み、未来予測、リスクの見極め、他者理解など、膨大な情報を瞬時に処理しながら意思決定を繰り返す競技だ。





「麻雀が鍛えてくれる“思考の地盤”は、私たちの仕事が扱う“物理の地盤”と近いと思っています」





原田さんはそう表現する。
さらに麻雀は、年齢・体力・ジェンダーの差を超えて挑戦できる。近年は認知症予防や地域コミュニティづくりにも役立つ“楽しく頭を使い続けられる場”として注目され、超高齢社会の都市においても存在感が増している。





健康、教育、ジェンダー平等、まちづくり、パートナーシップ。
麻雀は意外なほど、SDGsの複数のテーマと自然につながっていくのだ。









「直感」から始まった。仕掛け人・荒木伸一が語る結成秘話





「GROUND QUEENS」発足の仕掛け人でもある執行役員 社長室長・荒木伸一さんは、始まりを率直に明かす。





「本当に些細なことが始まりでした。麻雀プロの仲林圭さんのYouTubeやプレゼン資料を見て、『この人とビジネスがしたい』と直感的に思ったんです」





決め手は、仲林さんの“売り込む力”だったという。





「『私と契約したら、こういういいことがあります』という資料を何十ページも作っていた。言葉の組み立て方がとてもビジネスマン的で、自分を論理的に売り込む力がすごいなと感じました」





この仲林さんを監督として、異なる団体に所属する女流プロ3名が集結し、2025年5月に「GROUND QUEENS」が結成された。





荒木さんは、メンバーについてこう語る。
「プロとしての覚悟と礼儀、そして競技に向き合う姿勢がとても印象的でした。彼女たちが活躍し、注目を集めることは、ファンにとっても、株主を含むステークホルダーにとってもプラスになる。チームが知られれば、自然と会社の取り組みも知ってもらえる。そんな関係をつくりたかったんです」









キャプテン・木下遥が語る「私の強み」と“断ち切って”という言葉





「GROUND QUEENS」のキャプテンを務める木下遥さんは、自身の競技観と成長の軌跡をこう語る。





「東京に出るまでは感覚の麻雀でしたが、上京して初めて座学で麻雀を学びました。知識が増えたことで迷いが生まれて、“私の強みって何だろう?”と悩む時期もありました」





知識を得るほど、無邪気に打てなくなる。
そこで救いになったのが、先輩プロの一言だった。





「『あなたの武器は強気さだよ』と言ってもらえて、自分でも“勝ち気”を大切にしようと思えたんです」





木下さんはサインにも、ある言葉を書くという。





「“断ち切って”って書くようにしています。弱気になったものを、自分で断ち切る。麻雀はメンタルのゲームだと思っています。我慢や忍耐も必要ですが、最後の一歩を踏み出すのはメンタルです」





思考を固めすぎず、でも確かに積み上げていく。
それが木下さんにとっての“思考の地盤”だ。 さらに印象的だったのが、木下さんが語った「環境を変えろ」という言葉。北海道で活動していた彼女が東京へ出るきっかけになったのは、元サッカー日本代表・本田圭佑さんの言葉だったという。環境を変え、自分を更新する。その姿勢もまた、麻雀の一手一手と重なって見える。





女性たちの姿が、麻雀のイメージも社会の思い込みも変えていく





原田さんは「GROUND QUEENS」の存在がジェンダー観にも影響を与えると話す。





「女性は感情的だという偏見はまだ残っていると思います。でも彼女たちのプレーを見ると、どれほど冷静でロジカルかが伝わってきます。麻雀を知らない女性でも、きっと興味を持つはずです」





髙瀬さんも、試合を見て感じたことをこう語る。





「女性だから、男性だから、という境目で見ているわけではありません。ただ、一般的には“麻雀は男性の世界”というイメージがまだ強い。その印象は、彼女たちの活躍によって更新されていくと思います」





そして、ステークホルダーに向けては難しい理屈を語りすぎない、とも。





「シンプルに、頑張っている姿を見てもらうだけでいい。そこから麻雀に興味を持ったり、地盤カルテで自分の足もとを調べてみたり。小さな一歩が未来の“地盤強化”につながっていくと思っています」









“暮らしの地盤”と“思考の地盤”。都市生活に効く、新しい基盤づくり





地盤ネットホールディングスの仕事は“物理的な地盤”を守ること。
一方で「GROUND QUEENS」は、情報を読み取り、自分で判断し、未来を選ぶ“思考の地盤”を象徴する存在でもある。





都市は情報が多い。選択肢も多い。
だからこそ、知らないまま決めてしまうのではなく、「知った上で選ぶ」力が問われる。地盤カルテが提供するのも、麻雀が鍛えるのも、そのための“基礎体力”なのかもしれない。





“地盤 × 麻雀 × SDGs”という意外な組み合わせは、暮らしの足もとと、頭の中の足もとを同時に耕していく取り組みだ。
静かだけれど、強い。そんな新しい基盤づくりが、いま始まっている。





「GROUND QUEENS」メンバー。左から、仲林圭さん、川嶋美晴さん、鈴木桃子さん、木下遥さん。




「GROUND QUEENS」プロフィール





仲林 圭(チーム監督)
Mリーグ「U-NEXT Pirates」所属。雀王連覇中、發王連覇、四神降臨連覇など、麻雀界を代表するトッププロ。監督としてメンバーを牽引する。





木下 遥(日本プロ麻雀連盟所属) 
強気で大胆な攻めが魅力の若手実力派。勝負強さに定評。2025-2026シーズンよりMリーグレポーターも担当。





川嶋 美晴(最高位戦日本プロ麻雀協会所属)
元・SKE48メンバーで、48グループ初の麻雀プロという肩書きを持つアイドル雀士。

鈴木 桃子(日本プロ麻雀協会所属)
女流リーグをスピード昇級し、現在は女流Aリーグ在籍。


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