環境問題、人種差別、サステナブル、SDGsと様々な問題提起や意識改革、そしてこれらの問題に対する取り組みがより注目されている現代。
グローバルフェスタ JAPAN2022実行委員会は、2022年10月1日〜2日の2日間、東京国際フォーラム(ホール E2)とオンライン会場にて、日本最大級の国際協力イベント「グローバルフェスタ JAPAN2022」を開催しました。
「グローバルフェスタ JAPAN2022」10月1日〜2日に開催
グローバルフェスタ JAPAN2022は、「外務省」「独立行政法人 国際協力機構(JICA)」「特定非営利法人国際協力 NGOセンター(JANIC)」の共催で開催したイベント。
今年で31回目の開催と、これまでにも多数開催されてきたグローバルフェスタ JAPAN。
2022年のテーマは、「ここからつながる世界。ともにここから創る未来。みんなが参加する国際協力」。
東京都千代田区丸の内にある「東京国際フォーラム」で開催されたリアルイベントのほか、WEB上から視聴することが出来るオンライン開催も行なっており、非常に多くの方が来場され、大盛況のうちに幕を閉じました。
当編集部では、2日間開催された本リアルイベントの2日目を取材しました。
様々な国・法人のブースが立ち並ぶイベント会場
グローバルフェスタの会場に着いてまず驚くのは、出展ブースの数。
会場となった東京国際フォーラム E2ホールの外にもブースが立ち並んでおり、総出展数は109団体にも上っています。
官公庁・国際機関・大学のほか、各国の大使館などのブースが立ち並びます。
ホール外では主に大使館ブースなどが立ち並んでおり、日本人だけでなく、外国人の方も足を運ばれていました。
会場内には、主にNPO・NGO団体の出展ブースが立ち並んでおり、そのほかに協賛企業や共済団体のブースなども出展。
非常に多くの方が来場され、それぞれが積極的にコミュニケーションを取られている光景が見られました。
各ブースでは団体の活動発表や活動内容の掲示、体験会なども行われており、「こんな取り組みをしているんだ!」と新たな気づきにも繋がる、非常に良い機会となっていました。
メインステージでは多数のイベントが開催
多数の出展ブースが立ち並ぶ奥に存在する大きなメインステージでは、豪華なゲストや各界の有識者などを集めて開催されるステージプログラムが1日を通して多数開催。
当編集部が取材で現地に出向いた2日目にも、非常に魅力的なイベントが行われていました。
●パネルディスカッション「ここから私たちが作る未来」
開発途上国の開発課題や地球規模課題をはじめ、近年のウクライナ情勢を含んだ様々な問題が深刻化する中で、「より多くの若者たちが国際協力に関心を持ち、未来の在り方に対してどのように関与出来るのか」という難しい問題について、各方面のプロフェッショナル達が登壇し、パネルディスカッションを実施。
お笑い芸人の横澤夏子さんをゲストに迎え、様々なテーマについてそれぞれの知見を元に持論を語られていました。
特に女性の社会進出や外国人労働者の問題、そして世界中全ての人々にとっての問題でもある環境・SDGsに関する話題などについて、横澤さんは一般人代表として「どうして問題になっているのか?そして私たちに何が出来るのか?」という疑問などを積極的に質問されていました。
●フォト&メッセージ作品のコンテスト「世界の人々の命、暮らし、尊厳を守るには」
このステージプログラムでは、お笑いコンビ・平成ノブシコブシの吉村崇さん、そしてBSよしもとアナウンサーの佐竹美希さんがMCとして登場。
フランスの大手通信社であるAFPの日本語版サイトAFPBBNewsの協力のもと、「世界の人々の命、暮らし、尊厳を守るには」というテーマで7月よりメッセージ作品を募集したものを、ステージ上で作者である大学生たちが発表し審査。
辻愛沙子さんら審査員の選考と、一般投票によって最優秀作品を決定しました。
「AFPForum部門」最優秀作品に尾形巴さんが、そして「AFPBBNews部門」最優秀作品に濵崎青也さんが選出。
最優秀作品・優秀作品はJICA地球ひろば(東京都新宿区市谷本村町10-5)にて展示されているほか、最終選考に残った6作品はAFPBBの特設ページにて掲載されています。
特設ページ:https://www.afpbb.com/category/afpwaa-jica-event3
●南アジアの魅力をクイズで学ぶ「南アジア ふしぎ発見!」
魅力あふれる南アジアを、面白いトリビアを交えたクイズで紹介するステージプログラム。
引き続き吉村さんが登場し、リポーターの竹内海南江さんと、お笑いグループぼる塾の3人が登壇。
クイズで南アジア各国の文化や社会問題、海外への日本の支援等について学ぶことが出来る内容となっており、吉村さんやぼる塾さんらが突っ込み会場を盛り上げ、楽しく南アジアの知識を学ぶことが出来るイベントとなっていました。
●自由で開かれた海洋のための取り組みを考える「Efforts for a free and open ocean」
このステージプログラムでは、海上保安庁による海上交通の安全・保全にかかる協力、港湾施設など質の高いインフラを題材として外務省が制作している動画「Efforts for a free and open ocean 〜自由で開かれた海洋のための取り組み〜」の制作発表を実施。
壇上には俳優として活躍されている吉原光夫さんが登壇されました。
動画内にてリポーターとして出演されている吉原さんを迎え、動画制作の経緯や、海上保安庁の業務内容などのほか、一般の方が見ることが出来ない施設部分の解説も行われるなど、興味深い内容となっていました。
サブステージでもたくさんのプログラムを実施!
サブステージでは、親子で一緒に楽しく体験出来るミズノの運動プログラム体験や、ウクライナ避難民支援の活動報告などのほか、豪華ゲストも登壇されるなど、メインステージ同様に多数の催しが行われていました。
●川平慈英登壇「沖縄本土復帰50年・沖縄から考える世界平和」
沖縄の文化芸術を通して体験出来るプログラムとして、大人・子供が一緒になって沖縄の文化体験を通し、日本が戦後どのように変化してきたかを学ぶプログラムを開催しました。
会場では沖縄県産の素材を使った工作を行うなど、実際に手を動かすことで体験学習を実施。
そして、本土復帰50年という節目の年に開催されるこのプログラムには、沖縄県出身のタレントである川平慈英さんが登壇されました。
川平さんは「おやつにクマゼミを食べていた」「ゲームも携帯もなかったけど、楽しむための工夫を行なっていた」など、幼少期に沖縄で過ごしていた際のエピソードを披露。
「悲惨な戦争を体験したからこそ、寛容であることの大切さを沖縄から発信して、本土や色々な県に伝わって欲しい」という願いも込めた、非常にためになるイベントとなっていました。
●持続可能な海と魚を考える「さかなクンと学ぶ、海とお魚の世界」
このプログラムでは、外務省の「海とさかなの親善大使」を務め、映画「さかなのこ」で大人気となっているさかなクンが登壇。
さかなクンは「魚から見たSDGsのお話」を、会場に訪れた非常に多くの来場者に向けて、魚や海の話を展開されました。
セネガルに日本の伝統的な漁の方法である蛸壺漁を伝え、タコの生息数の増加に繋がったエピソードなどを、即興の絵を交えながら説明。
他にも牡蠣やピラルクーの養殖、アマゾン川で暮らすアマゾンマナティの保護など、様々な話を非常に分かりやすく、かつ子供が飽きないようコミカルに説明されていました。
世界で取り組まれている環境や差別といった様々な問題にフォーカスし、「ここからつながる世界。ともにここから創る未来。みんなが参加する国際協力」をテーマに開催されたグローバルフェスタ JAPAN2022は、大盛況のうちに終了しました。
イベント当日は来場されている方が非常に多く賑わっており、こういった問題への関心が高まっていると感じられ、イベントプログラムも楽しく見たり体験することが出来るものばかりでした。
現在アーカイブ配信されているプログラムもありますので、興味がある方はグローバルフェスタ JAPAN2022の公式WEBサイトより視聴されてみてはいかがでしょうか。
公式WEBサイト:https://gfjapan2022.jp/