本格的な装備で登山をしたり、ULスタイルでロングトレイルをするのもいいけど、もっと気軽にアソビの延長で“歩く”ことを楽しみたい。
そのうえで、できることなら、ちょっとした絶景や、そこでしか味わえないローカルフード、歴史のロマンに触れることができたら、いうことなし!
そんなユルさ溢れるライトハイキングをテーマにした新連載『GO OUT遊歩倶楽部』がスタート!

記念すべき第1回は、名うての文豪や偉人たちが愛した街「大磯」から「高麗山」経由で「湘南平」まで歩く、6kmほどのコースに挑戦。
旧街道や神社で歴史に触れ、自然のハイキングコースで山歩きも満喫してもらう。
個性溢れるメンバーが、JR大磯駅に集合。

キャン(GO OUT CAMPクルー)GO OUT CAMPのボランティアリーダーとして長年活躍。登山好きで、富士登山のツアーガイドの資格も持つ。遊歩倶楽部の初代部長。
辻井国裕(office borshch PRディレクター)PRオフィス、ボルシチの代表。ラン、ファストハイク、バイクパッキングなど、さまざまな趣味を持つ。
赤沢志津(UNITE NINEスタッフ)人気ブランドのショールームの営業管理担当。休日はファミリーキャンプや野外イベントを満喫。
大桃祥弘(UNITE NINEスタッフ)人気ブランドのショールームのプレス担当。数年前に登山にハマり、縦走をすることも。
ということで当日の朝に大磯駅に集合してくれたのは、GO OUT CAMPクルーのキャンさん、PR事務所ボルシチの辻井さん、同じくPR会社ユナイトナインの大桃さんと赤沢さんの4名。このなかで、”最も歩ける”キャンさんが初代部長に就任。
キャン「よろしくお願いします!」
辻井「こちらこそです。 GO OUT CAMPでよくお見かけしています(笑)」
大桃「ジブンたちは初めましてですね。よろしくお願いします」
赤沢「同僚の大桃くんに誘われてきました(笑)。山登りの経験とか、ほぼないですけど、大丈夫ですかね?」
キャン「今日のルートなら大丈夫だと思いますよ。ゆっくり歩きましょう!」
大磯はロングビーチだけじゃなかった。

挨拶もそこそこに駅を出発すると、すぐに三角屋根の洋館がお出迎え。こちらは築100年を超える、国内最古のツーバイフォー住宅で、有形文化財にも登録されている。
ちなみに現在はイタリアンレストランとして運営。結婚式の撮影に使われることも多いとか。

その脇にある、さざんか通りを下っていく4人。大磯は明治から大正にかけて避暑地としてブレイクした歴史があり、島崎藤村や伊藤博文、陸奥宗光など、多くの偉人たちが別荘や別宅を構えた場所。
駅前の洋館をはじめ、現在もその名残を感じ取ることができる、貴重な街並みとなっている。

辻井「駅前なのに閑静な雰囲気で、なんか情緒がありますね……」
赤沢「確かに! 大磯といえばロングビーチのイメージしかなかったかも」
いきなり足止め? 古道具屋に立ち寄り。

そんな話をしながら歩いていると、道脇にアンティークショップを発見。しかもガレージがそのままショップの一角になり、和洋さまざまな古道具が所狭しと並んでいる。

お宝感満載のラインナップに、いきなり足止めをくらう4人。謎の古道具を手に、使い道のアイデアを出し合い、なんなら購入しそうな勢い。
店内の様子も気になったけど、今回の目的は買い物ではないので、そのまま先を目指すことに。
江戸時代に整備された、旧東海道を歩く。


さざんか通りを下ると、国道1号線にぶつかるが、ここは江戸時代に整備された街道「旧東海道」のルートでもある。
江戸と京都を結ぶ、当時の日本の大動脈であり、53の宿場町があったため「東海道五十三次」とも呼ばれている。

そして大磯にあったのが、江戸から数えて8番目の「大磯宿」。当時は参勤交代でも使われたため、大名行列を軍陣に見立て、彼らが泊まる宿の中心部に「本陣」という名称が使われていたらしい。
巨大な松並木のアーチは圧巻。

そんな参勤交代の名残を感じられるスポットが、こちらの巨大な松並木。徳川家康が、参勤交代のために東海道を整備し、その一環として各所にこうした松並木を作っている。
キャン「ここいいですね! 歩いていて気持ちがいい」
大桃「マジで歴史を感じますよね。こんな場所が残っていたんだ……」

いまでも旧東海道沿いでは、いろんなところで当時の整備の跡を見ることができるが、ここまで立派な松並木が現存しているのは珍しいとか。
ちなみにこの松並木は、歌川広重の浮世絵シリーズ『東海道五拾三次』にも登場している。

湘南新宿ラインなどが走る線路の高架下に差し掛かると、本日登る「高麗山(こまやま)」が前方に見えてきた。標高168mの丘陵で、最終目的地の湘南平まで続いている。
鎌倉時代の伝説の井戸を発見! いまも湧水は?

線路をくぐり、旧東海道の松並木をさら進んでいくと、今度は「化粧井戸」という名所を発見。ここは江戸時代よりもさらに古い、鎌倉時代に縁があるスポット。
日本三大アベンジャーズのひとつ、『曽我物語』に登場する鎌倉時代の遊女、虎御前が化粧をした井戸なんだとか。

赤沢「昔のメークアップ井戸ですねー」
大桃「なんで英語(笑)」
辻井「いまも湧水は……サスガにないか」
キャン「でも800年くらい前の井戸が、まだ残っているだけでも凄いよ」

40分くらいかけてノンビリと旧街道歩きを堪能したら、東海道から外れて高麗山ハイキングコースの麓にある高来(たかく)神社に向かう。
いよいよ高麗山が目前に迫り、新緑に覆われたモコモコの山肌がしっかりと見えてきた。
ところで、みんなどんなバッグを使っているの?

ここでちょっと、みんなのバックパックを拝見。それぞれのハイクコーデに合わせてセレクトされたバッグは、どれもこだわりのアイテム。
40Lモデルを背負うキャンさんは、トレッキングポールも用意して、本格的な山歩きにも対応。辻井さんは、カラフルな配色で、シンプルなスタイルのアクセントに。

赤沢さんはコンパクトな12モデルに、てぬぐいをセット。大桃さんは雨でも安心な完全防水モデルを愛用。どちらも気軽な日帰りハイクの最適のサイズとなっている。
それでいてデザインもスタイリッシュ。2人とも外遊びだけでなく、日常でも愛用することが多いとか。
高来神社からハイキングコースへ。

そして高来神社に到着。ここも歴史が古く、先ほどの『曽我物語』の虎御前とも縁がある社寺となる。いまでこそ高麗山の麓に本殿が鎮座するが、かつては山頂に上宮があったとか。

まずはその上宮があった高麗山の山頂を目指すが、その前の安全にハイクを楽しめるように、しっかりと山行祈願。

ここから登山道になるため、改めてシューズの紐を結び直す大桃さん。どうやらこの日のために、サロモンのハイキングシューズを新調してきたらしい。

一方、キャンさんは、アークテリクスの機能的なハイクシューズを愛用。街歩きでも違和感ないルックスけど、これから歩く山道でこそ実力を発揮してくれる1足だとか。
ジャンケンの末、女坂を登ることに。

本堂の裏手から登山道になっているが、勾配がキツい男坂と、ゆるやかな女坂に分かれている。そこでどちらに進むかをジャケンで決めることに。
結果は、女坂側の勝利。ということで、今回は女坂で登ることになった一行。4人ともちょっと安堵の表情が窺える。
はたしてどんな山歩きになるのか……。いざ、高麗山ハイキングコースを出発!(後半に続く)
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Photo/Kenji Fujimaki
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