
5泊6日の船旅の中に最高級の音楽とエンタメを詰めこんだ、移動式フェスとも称されるスペシャルな時間。総勢50組以上の国内外から集結したアーティスト、サウンド、DJと共に、豪華客船「MSCベリッシマ」に乗って9月11日に東京を出港する「MIGHTY CROWN ENTERTAINMENT Presents FAR EAST REGGAE CRUISE-BRING BACK LOVE-」は、プロデューサーであるMIGHTY CROWNが考える究極の非日常体験。あなたの人生を変えるかもしれない、5泊6日の船旅だ。
GO OUTではこの「FAR EAST REGGAE CRUISE」を盛り上げるべく、MIGHTY CROWNの創設メンバーのSAMI-TとMASTA SIMONにインタビューを敢行。2回目の今回は、クルーズの旅の楽しみ方とプロデューサーとしてのこだわりポイントについて、たっぷりと語ってもらおう。

音楽以外のアクティビティも充実。
――前回のクルーズに比べて「今回ここが進化したよ」というのは、例えばどんなところですか。
SAMI-T まず、ライブエリアが一個増えてる。
MASTA SIMON 船の最後尾のバーとその周りもイベントのエリアにして、音を聴ける場所が合計4か所に。大人のチルスペースを作ろうと思っていて、音楽的にもうちょっと幅を広げていきたいんだよね。もちろんレゲエとダンスホールはベースにあって、アーティストに関しても50組以上出てくれる。しかも日本のレゲエのイベントの歴史上、こんなにジャマイカのオリジナルバンドを呼んだことはないというぐらいで、モーガン・ヘリテージも、ビジー・シグナルも、ロメイン・ヴァーゴも自分のバンドで来るので、前回とは全然アーティストの人数が違う。そういう音楽的なコアな部分のアップデートはマストで、あとはアクティビティも色々増やしていこうというのは、今ちょっと企み中。
SAMI-T いろんなタイプのお客さんがいて、朝から夜まで動いてる人も、夕方から動き出して朝方まで行く人もいるから。
MASTA SIMON それぞれに合ったアクティビティを考えてるんだよね。あとはスポーツで何かできないか?と思っていて、ミニフットサルの大会があっても面白いんじゃないとか、3 on 3はどうだろうとか。どこまでできるかわからないけど、そういうことも考えつつ。
SAMI-T もっとコンテンツを増やしたいよね。トークショーとかも。
MASTA SIMON そうだね。それはもう企画してる。だから、音楽以外のところをもっと充実させたいね。音楽は文句ないだろうってぐらい、国内はもちろん、ジャマイカでも1軍の連中しか呼んでないので、そこのアップグレードはできたと思うから、あとはアクティビティの面で非日常をどう楽しんでもらうか。究極で言うと、レゲエに興味ない人が乗った時にも楽しんでもらうのが、自分たちのクルーズのコンセプトの一つだから。人生を楽しもうよっていうことだね。

SAMI-T あとは、お土産品をもうちょっと増やさないといけないかなと(笑)。申し訳ないというか、嬉しいというか、前回は「公式アイテム売り場に2時間並んだけど売り切れてた」とか、そういうことになってしまったので。
MASTA SIMON 今回は事前販売とかもしなきゃいけないかなと。コラボ系のグッズも作りたいし、グッズに関しては、開催が近づいてくればだんだん全貌が分かってくるんじゃないかな。
アーティストやレゲエ仲間になれる人がそこら中にいる!?
――もう一つ、「FAR EAST REGGAE CRUISE」の非日常の楽しさとして、アーティストとすぐ近くで過ごせるというのもあるんじゃないですか。
MASTA SIMON そこはなかなか夢の世界というか、うちらもそうだし、乗ってくれた人もそうだと思う。「JAMROCK REGGAE CRUISE」に乗った時も、ダミアン・マーリーがミッキーマウスなら、ディズニーシーと同じぐらいそこらへんにいるから(笑)。アーティストとすごい近い距離で一緒に時間を過ごせるって、貴重な体験だと思うんだよね。

――前回のクルーズで、お客さんとのやり取りで印象的なことってありました?
SAMI-T 初日は「写真撮ってください」って感じだけど、3日目とかになると俺らを見かけて「ウェーイ!」みたいになってた(笑)。家族感というか、同じ船に乗った仲間みたいな感覚がお客さん同士にもあるし、音楽を通じて友達になった人たちがオフ会をやったりとか、みんなが仲良くなってるのがすごい印象的だったね。クルーズが終わった2、3か月後だと思うんだけど、あるバーに飲みに行ったらすごいわちゃわちゃしてるテーブルがあって、「SAMI-T来た!」みたいになったの。で、これは何の会なの?って聞いたら、名古屋、横浜、東京、沖縄とか、違う県の奴らがみんなクルーズで出会った人たちで、オフ会みたいなことをやってて、「次のクルーズはこういうのがいいね」とか、語り合っちゃうぐらいの感じで。
MASTA SIMON レゲエクルーザーたちってやつですね。
SAMI-T クルーズカード(船内の身分証明書)を、みんなお守りのように首からぶら下げて。
MASTA SIMON 〈GO OUT JAMBOREE〉のPRブースでも言われたんだけど、「一人で行くのは不安だけど一緒に行く友達がいない」という人たちがいて、「全く心配ないよ。友達できるから」って答えたんだけど、逆に他じゃ見つけにくい友達ができると思う。前回も一人で行った人が結構多かったしね。女同士もいたし、野郎同士もいたし、中でも目立ってたのが家族連れで、そういう意味でもGO OUTとすごくリンクしたんだよね。GO OUTも、家族層が年々増えてきてるでしょ? 子供たちにとっては、学校じゃ教えてくれないことを学べる旅でもあるし、たぶんみんなの人生の1ページの思い出として、宝になったんじゃないかな?と思う。
SAMI-T 人生観変わるからね。ああいう体験をすると。

日本の幸福度ランキングがあがるかもしれないクルーズ。
――みんなが基本はレゲエ好きという同じ趣味の人という前提があると、仲良くなれますよね。
MASTA SIMON そうだね。一つ言っておきたいことがあって、某クルーズ雑誌の人が前回の「FAR EAST REGGAE CRUISE」に乗った後に、クルーズ業界の人から「大丈夫だったの?」とか「喧嘩とかなかった?」とか、そういうことを聞かれたらしいんだけど(笑)、全くそんな要素はゼロだから。「こんなに非日常でハッピーな空間があるのか」という印象を持ってくれて、それも2023年の「クルーズ・オブ・ザ・イヤー」を取った理由の一つだったのかもしれない。「あんなにハッピーで、船のスタッフがあんなに楽しんでるクルーズは日本にはない」と思ってくれて、それが後押しになったんじゃないかなと言われてる。

――どうしてそんなにハッピーな空間が出来上がるんでしょう。何がそうさせているのか。
MASTA SIMON 何だろうね? でも第三者いわく「これはレゲエじゃなきゃ成り立たない。MIGHTY CROWNじゃなきゃ成り立たない」というのはよく言われた。俺らは自然にやってただけだから、わからないけど。
SAMI-T MIGHTY CROWNがどうのとか関係なく、ただこのクルーズを選んで、豪華客船に乗りに来たお客さんもいるんですよ。その人が「船内でいろんな音楽をやっててすごく楽しくて、みんなすごくいい感じで」と言ってるYouTubeの映像を見たことがあるんだけど、その人はレゲエに興味あるわけじゃなく、ただ乗ってきたお客さんだから。そういう人が「めちゃくちゃ楽しかった」というのは、すごい良かったなと思ったね。
MASTA SIMON あの空気感は、作れと言われて作れるもんじゃないと思うんだよね。「じゃあこういうふうにして」とか、全くそういうこともなかったし。
SAMI-T これは人に聞いた話だけど、船の中でヤンチャな感じの兄ちゃん同士がすれ違う時に、お互いに避け合ってたらしくて、「なんだそのハッピーな話は」と思った(笑)。不良たちも、ここでもめ事を起こしたくないみたいな気持ちがあったんじゃないかな。
MASTA SIMON もう一個、「安くないお金を払った以上ちゃんと楽しもうという感じがあった」と誰かが言ってて、それは考えたことなかったな、みたいな。みんながいろんなこと言うから、どれも正解なのかもしれないけど。

――そのハッピーな空気感を体験するだけでも価値がありますね。
MASTA SIMON 中からこみあげてくるハッピーさと言うのかな。日本は幸福度ランキングが低い国だけど、それをもっと上げてもらいたいというのはあるし「FAR EAST REGGAE CRUISE」はそのいいサンプルにもなると思うんだよね。
――最近は、フェスのルールもいろいろ増えてますけど、クルーズは自発的にみんながマナーを守っているというか。
MASTA SIMON そうだね。「FAR EAST REGGAE CRUISE」は子供フレンドリーで、家族フレンドリーで、女一人男一人フレンドリーで、「こういうことはやっちゃダメ」とか、俺は一切言ってない。もしかしたらそれが良かったのかわからないけど、今のフェスって「これダメです、あれダメです」って縛られちゃう感じがあるじゃないですか。もちろんクルーズにも最低限のルールはあるけど、それを言うよりも「楽しもうよ」しか言ってなかった気がする。

「人生の中の5日間、ちょっと無理してみてよ」(SAMI-T)「今回が本当に最後」(MASTA SIMON)
――最後にあらためて「今年のクルーズはここを楽しんでほしい」というポイントについて、お二人からコメントをもらえますか。
MASTA SIMON 「とりあえず乗ってほしい」いうことに尽きるかな。主役は俺らじゃなくて、お客さん一人一人が主役だから、どうするかは自分次第。俺らがいいシチュエーションを作るし、選びきれないほどのコンテンツを用意するから、どこがというよりは全体的に楽しんでもらいたいのと。それと最後に二つ、ちょっと言い残したことがあるんだけど、話していいかな?
――もちろん。どうぞ。
MASTA SIMON まずは5泊6日というスケジュールについて。「長い」というのが日本人的感覚だと思うけど、シルバーウィークの3連休が入っていて、実質的には休みを2日半取れば大丈夫だから、そこのハードルは思ったより低いんじゃないかな。むしろ5泊6日で人生を変えられるなら、短いんじゃないかなと思うし、それだけの価値はありますよとまず思うのと、もう一つは金額面のところかな。フェスだと思うと高いかもしれないけど、これはフェスでは片付けられないもので、エンタテインメント、食、旅が全部入ってて、アーティストのショーも、アクティビティも、ジャグジーもプールもジムも、基本的にはオール・インクルーシブだから。お酒代とか、料金が発生するところもあるけど、基本的には全部含まれていて、それで一人20万とかから行けるし、韓国に行ったり、鹿児島に寄ったりするので、そういう意味ではすごくお得なんじゃないかなと思うんですね。いろんなものと比較してもらえたら、「実はこれ安くない?」っていう意見は結構出てるし、もちろん人それぞれの考え方はあると思うけど、この円安の時期に海外に行くよりはリーズナブルなんじゃないかな?と思う。ジャマイカに行かなくてもすごいアーティストがいっぺんに見れるのも、なかなかないと思うしね。

SAMI-T ハワイの5泊6日の旅の代金を調べてみてください、みなさん(笑)。
MASTA SIMON そんな値段じゃまず行けないから。特に家族がいたりするとね。そこで18歳以下は割引とか、12歳以下は無料とか、いろんなプランがあるのもすごく大きいポイントだと思ってる。
SAMI-T 俺からは、「人生の中の5日間、ちょっと無理してみてよ」って。日本の社会的に会社を休みにくいとか、いろいろあると思うけど、ダメ元で一回聞いてみたら?って。ちょっと無理してでも、来る価値は本当にあるから。
MASTA SIMON 悩んでる人がいたら、悩んでる時点で来ようと思ってるわけだからね。
SAMI-T 前回それで乗らなくて、後悔してる人たちもいたから。
MASTA SIMON 一回でやめようと思ってたんだけど、だから2回目もやろうというのがあったんだよね。でも今回が本当に最後。やっぱり毎回となると特別感もなくなるし、「またやるんでしょ?」という気持ちが生まれると思うから、最後にしようと思ってる。そういう意味でも今回に賭けてるんで、これがラストと思ってもらって構わないぐらい、すごくいいものを提供できると思うので、絶対に特別な旅になると思う。
SAMI-T お待ちしております。

――楽しみにしています。最後に一つ、聞いていいですか。MIGHTY CROWNとして、今はサウンド活動を休止していますよね。クルーズ中に、音楽に乗せられてふとマイクを握ってしまうとか、そういうこともありそうですか。
MASTA SIMON ああ、それはねぇ…なるようになるんじゃない(笑)。サウンドに関して言うと、相当面白い人たちを呼んでるので、俺の本能がうずく可能性はあるかもしれない。そこは本能のままで行かせてもらいます。

前回参加アーティストに聞いたFAR EAST REGGAE CRUISEの魅力。

DOZAN11 a.k.a 三木道三(@dozan11)
ー前回乗船時の印象に残ったことは?
デカイ! 起きたら窓の外の海が動いててエモい。めちゃくちゃピュアなレゲエ好きだけの空間。
ー今回初乗船するお客さんへのオススメポイントは?
日焼け対策、酔い止め対策、飲み過ぎ対策かな。あと出演アーティストの曲は聴いといた方が楽しめると思う。
ー今回これだけは楽しもうと思っていることはありますか?
自分の出演の時間以外はずっと旅行なので、しかも寝場所まですぐそこだから色んなお酒を飲み比べたいかな!

キヨサク(MONGOL800/UKULELE GYPSY)(@00800)
ー今回初乗船するお客さんへのオススメポイントは?
全てのステージで生まれる奇跡的な瞬間を見逃さないように!! 眠る時間も惜しんで、音楽漬けになれるクルーズ船。気が付けば同じ眼差しの仲間しかいないから。
ー今回これだけは楽しもうと思っていることはありますか?
1曲でも新しい歌が作れたら!
ー今回乗船するにあたり、期待することは?
1回目の感動や興奮を塗り替えられるのか? さらに超えて来て欲しいですね。

Bad Gyal Marie(@badgyalmarie)
ー前回乗船時、何を楽みましたか?
起きてデッキに「誰いるかな~」と行くと誰かしらいたところ。そのうち段々人が集まってきて皆んなで「今日どこ行く?」とか「そろそろご飯行こうか」とか一緒に行動出来るのも楽しかったです。演者はもちろん乗船している皆さんもカジュアルな雰囲気だったので、これはもし1人で参加しても楽しかっただろうな、と感じました。
ー今回初乗船するお客さんへのオススメポイントは?
昼から夜、そして朝方まで常にエンターテイメントがあるので、いつ寝たらいいかわからなくなりますw。なので自分のお目当てのイベントをあらかじめ決めて、休む時間も確保するのをオススメします。じゃないと、ずっと起きていることになっちゃいますw。
ー今回乗船するにあたり、期待することは?
ヒットも多くてエナジー溢れるBusy Signalと、毎回涙腺崩壊してしまうRomain Virgoのショーがすごく楽しみです!

J-REXXX(@nonstopman1986)
ー前回乗船時は何を楽しみましたか?
隣のルーボイ&キラナミ両先輩方の部屋がスタジオになってて、毎日曲を作りまくったことと、ルーボイさんが時々歌う替え歌がふざけすぎてて腹筋がつったこと。
ー他のライヴ会場と印象はどう違いましたか?
天候次第で地面が揺れている日もあれば穏やかな日もあるので、海の上で仕事する人たちの凄さが体を持ってわかりました。
ー今回これだけは楽しもうと思っていることはありますか?
ジャマイカのアーティストのライヴは全員見逃さずに見る。前回より楽しいライヴをして、前回よりやばい曲を沢山作る。修行であり、旅行であり、仕事であり、とにかく短い時間を全力で楽しんですべてを吸収し、陸に降りた時にまた一つ成長できたら、と思い鱒寿司。

FAR EAST REGGAE CRUISE
(クルーズスケジュール)
9/11(木)16:30 東京港出港→ 9/12(金)終日クルーズ→ 9/13(土)14:00 済州島入港/20:00 済州島出港→ 9/14(日)12:00鹿児島入港/20:30鹿児島出港→ 9/15(月)終日クルーズ→9/16(火)8:00東京港入港
※下船日から6ヶ月以上の有効期限があるパスポートが必要です。
※GO OUT vol.189内、FAR EAST REGGAE CRUISE記事作成時と時間が変更になっております。
FAR EAST REGGAE CRUISEプレパーティーが2ヶ所にて開催決定。
FAR EAST REGGAE CRUISE Pre Party in 札幌
6月8日(日)17:30~21:30 札幌STEAM HOTEL
前売¥3000 当日¥4000 出演:SAMI-T、COJIE、CHOZEN LEE、PAPA B、REALIZE INTERNATIONAL
FAR EAST REGGAE CRUISE Pre Party in 大阪
6月14日(土) 22:00~4:00 GALA RESORT OSAKA
男性¥3500 女性¥2500 出演:SAMI-T、COJIE、JAH WORKS、FUJIYAMA SOUND、KING JAM、JUMBO MAATCH、Jr.SANTA
「VINYL JUNKIE」
6月15日(日)17:30~21:30 Club JOULE
前売¥4000 当日¥5000 出演:SAMI-T、COJIE
[MIGHTY CROWN]
1991年に横浜で結成された、日本が世界に誇るレゲエサウンド。アジア人として初のサウンドクラッシュ世界一の栄冠を勝ち取った1999年の「WORLD CLASH in New York」優勝、2018年のジャマイカでの世界大会「WORLD CLASH 20th Anniversarry」優勝など、受賞経歴は数知れず。レゲエ界のみならず、あ国内外からリスペクトを集める唯一無二の存在だ。2022年に惜しまれつつサウンド活動を休止したが、メンバーのMASTA SIMON、SAMI-Tの兄弟とCOJIE、NINJAの4人は様々な分野で精力的に活動を続けている。
Photo/MIGHTY CROWN ENTERTAINMENT、Shouta Kikuchi、Keisuke Nagoshi Interview/GO OUT Text/Hideo Miyamoto
The post 大人も子供も人生の宝になること間違いなし。【-FAR EAST REGGAE CRUISE – MIGHTY CROWNスペシャルインタビュー 】vol.2 first appeared on GO OUT WEB.