抗酸化作用を期待するなら、野菜はハウス栽培でなく露地栽培を選びましょう。露地栽培の野菜のほうが抗酸化作用が高いからです。抗酸化作用は抗酸化物質をいかに多く取り込むかがポイント。そして野菜は、苛酷な環境で育てられるほど抗酸化物質を作り出すからです。
抗酸化作用は過酷な環境に影響される
苛酷な環境で育てられたトマトは、通常より甘くなるという話を聞いたことがあるはず。じつは野菜の抗酸化作用も、過酷な環境がよい影響を与えます。
強い紫外線が降り注いだり、寒暖の差が激しかったりという環境は、動物にも植物にもダメージを与える環境。移動ができる動物なら日陰や温暖な場所に移り住んだりすることが可能です。
しかし、移動ができない野菜などの植物は逃げ出すことができません。そこで植物に与えられた力が、天然の色素成分に代表される抗酸化物質。苛酷な環境下にあればあるほど、植物は自らたくさんの抗酸化物質を作り出して、自らのみを守っているのです。
抗酸化作用が旬の時期には2~3倍
こうして、過酷な環境で育った植物は高い抗酸化作用を生み出しています。それを人間が食べれば、より効率的に抗酸化作用を得ることができるというわけです。
すなわち、野菜を選ぶなら露地栽培を選ぶのが正解ということ。ビニールハウスで栽培されたものよりも、抗酸化作用が高いからです。
抗酸化作用を享受するためのポイントには、旬のものを選ぶことも大切。味はもちろん、抗酸化作用も大きく違っています。たとえば、トマトやピーマンなどに含まれるβカロテンやビタミンCは、旬の時期はそうでない時期の2~3倍にもなるのでした。