「年齢のせいか筋肉痛が筋トレ翌日でなく翌々日に出るようになった」という話を一度は聞いたことがあるはず。そもそも筋肉痛が筋トレ当日でなく、翌日におこるのはなぜでしょうか? じつは筋肉痛は一種のケガのようなもの。そのケガを治すための炎症反応に、筋肉痛がおこる秘密があります。
筋肉痛は筋肉の軽度のケガでおきる
筋肉痛が筋トレによっておこるのは、筋肉に微細な損傷がおこるため。この筋肉の損傷は微細とはいえ、軽度のケガといえるでしょう。ケガは治さなければなりませんから、体の治癒機能として損傷部位を修復するための炎症反応がおこります。
炎症反応とは、免疫細胞である白血球の働きによって、破壊された筋肉を一度十分に壊して、そこから作り直すという反応。この炎症反応の進行に時間がかかるため、筋肉痛は筋トレ当日ではなく翌日になってから現れるのです。
一般的に炎症反応は、損傷の程度によりますが24~48時間後がピーク。筋肉痛が1~2日後に現れるのはこのためです。年をとると筋肉痛が筋トレ翌日ではなく翌々日におこるのは、炎症反応が加齢によって遅くなるためと考えられています。
筋肉痛がない筋トレでも筋肥大する
また、筋トレによる筋肉痛は炎症の程度を表しています。このため、筋肉痛の引き具合は回復の1つの目安になるもの。筋肉痛が治まってから次回の筋トレを行うのは、理にかなった考え方でしょう。
筋トレの筋肉痛防止にアイシングやスプレーをするのは、炎症反応を抑えるために行うもの。というのも、炎症反応が損傷部位をいったん壊す反応がしばしば行き過ぎるからです。
とはいえ、炎症反応そのものは筋肉の損傷の回復には必要なもの。あまり多用すべきではないでしょう。筋肉痛がおこらないような筋トレでも筋肥大はおこるもの。筋損傷をおこさないように筋トレすることが、もっとも筋肉痛を早く治す方法です。
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