大豆に含まれるイソフラボンは体によい効果をもたらすという話は一度は聞いたことがあるはず。じつは近年の研究によって、大豆イソフラボン効果のメカニズムがわかってきました。大豆イソフラボン効果は、腸内細菌の改善に秘密があったのです。若返り菌とも呼ばれる腸内細菌がそのカギを握っています。
大豆イソフラボンにはがん抑制効果
これまで、大豆などに含まれるイソフラボンの摂取が多いほど、乳がんの発症リスクが下がる効果があるといわれてきました。じつは最近の研究で、腸内細菌の改善によって乳がんの発症リスクを抑制する効果があることがわかってきたのです。
腸内細菌には善玉菌や悪玉菌と呼ばれるものがあり、さまざまな種類の腸内細菌がそれぞれグループを作って住んでいます。その様子が、まるでさまざまな植物が群生する花畑に見えるところから、腸内フローラと呼ばれるようになりました。
そんな腸内フローラに近年、さまざまな新発見が見つかっています。なんと腸内細菌の中に美肌やがん予防に関係し、若返りにもつながるという重要な菌があったのです。それが「若返り菌」こと「エクオール産生菌」といいます。
大豆イソフラボンの効果と腸内細菌
エクオール産生菌とは、腸内で大豆イソフラボンを分解してエクオールという物質を作り出す細菌。エクオールは女性ホルモンと似た働きをすることで、肌の状態を改善することがわかってきました。
このほか、エクオール産生菌には更年期障害の軽減や骨粗しょう症予防、がん予防の可能性があるのです。このエクオール産生菌は現在、10種類以上が確認されていて、人によってその数や活性度が異なっています。
すなわち、以前からいわれている大豆イソフラボンの女性ホルモンのような効果は、エクオール産生菌が作るエキオールが関わっていたということ。大豆イソフラボンのがんの抑制効果は腸内細菌の改善によっておこるのでした。
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