ヒートショックプロテインとは、名前の示すとおり「熱(ヒート)という刺激(ショック)を与えることで増加するタンパク質(プロテイン)」のこと。基本的には熱いお風呂に入ることで増やすことができます。そして、ヒートショックプロテインが増加することで、運動能力が向上するのです。
ヒートショックプロテインの効果
ヒートショックプロテインは、人間をはじめとするほとんどの生物の細胞内に存在するもの。さまざまな外的要因によって傷ついた細胞内のタンパク質を修復します。別名「タンパク質の修理屋さん」と呼ばれているものです。
人間の場合、ヒートショックプロテインは体温を平熱から1~2度上げると増加します。そして、ヒートショックプロテインが増加することで期待される効果が「免疫力の増強」と「運動能力の向上」です。
免疫力の増強は、風邪のウィルスを退治する免疫細胞をヒートショックプロテインが活性化させるためにおこる現象。風邪予防効果が期待できます。また、たとえ風邪のウィルスが体のタンパク質にダメージを与えても、ヒートショックプロテインがすぐに修復を行ってくれるので早めの回復が期待できるのです。
ヒートショックプロテインを増やす
運動能力の向上は、運動によって体の中に溜まる疲労物質が細胞内のタンパク質へ与えるダメージをヒートショックプロテインが運動しているそばから修復することによるもの。体力の限界が上がって運動能力が向上するのです。
そんなヒートショックプロテインを効率的に増やすのがお風呂。40~42度の熱めのお湯で10~20分浸かって、しっかり体を温めるのです。湯温が42度なら10分間、41度なら15分間、40度なら20分間を目安とします。
ただし、毎日続けてしまうと体が熱に慣れてヒートショックプロテインが増加しづらくなるのが注意点。ヒートショックプロテインが最大になるのは入浴を行った2日後。その前後1~3日ほど効果が持続します。このため、週に2回程度が有効です。
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