4スタンス理論とは、人間には体の軸の取り方に4つのタイプがあり、自分に合った軸や動作の特性に従うことによって、能力を最大限に発揮するためのメソッド。「A1・A2・B1・B2」の4タイプに分類されます。4スタンス理論を理解しながら、野球のピッチャーでその動きをチェックしてみましょう。
4スタンス理論は体の軸の取り方
4スタンス理論では、まず体の軸を作るポイントを「首の付け根・みぞおち・股関節・ひざ・足裏」と定義。体の軸の取り方の特徴から、つま先重心とかかと重心に分類します。それぞれAタイプとBタイプと呼ぶのです。
Aタイプは前へ向かうときに前足に軸を作り、足底とひざ、みぞおちを基点とします。そして、股関節と首の付け根を柔軟に動かすことで、パフォーマンスの最大化を図ります。
一方のBタイプは、前へ向かうときに後ろ足に軸を作り、足底と股関節、首の付け根で軸を作るのが特徴。ひざやみぞおちを柔軟に動かすことで、パワフルでスピーディな動きを行います。
さらに、AタイプとBタイプをそれぞれ内側重心と外側重心に分類。前者を1タイプ、後者を2タイプと呼びます。1タイプは、動作の中で手足の内側をメインにしてバランスを取り、2タイプは手足の外側をメインにしてバランスを取るのです。
4スタンス理論を投手でチェック
こうして、それぞれをかけ合わせて4タイプが決定。A1タイプが「つま先/内側」重心、A2タイプが「つま先/外側」重心、B1タイプが「かかと/内側」重心、B2タイプが「かかと/外側」重心となります。
4スタンス理論は、実際のスポーツ選手の動きをイメージすると理解が容易です。もっともわかりやすいチェック方法が、A1タイプのイチロー選手と、B2タイプの松井秀喜選手。前足重心と後ろ足重心の違いが如実に現れています。
ちなみに、4スタンス理論で野球のピッチャーをチェックすると、A1タイプがダルビッシュ有選手で、A2タイプが松坂大輔選手です。また、B1タイプは野茂英雄選手で、B2タイプは田中将大選手となります。
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