一般的に、骨粗鬆症は老化が原因で骨がもろくなると思われがち。そして、骨粗鬆症による骨折で動けなくなることが、さらに老化を加速させる考えられきました。しかし実際は、骨粗鬆症が直接的に老化に関与していました。骨粗鬆症は老化の結果ではなく原因だったのです。
骨粗鬆症で骨細胞がスカスカ
骨粗鬆症とは骨がスカスカになる病気であることはご存じのとおり。じつは、骨粗鬆症でスカスカになっている部分は「骨細胞(こつさいぼう)」がいる大切な場所になります。この骨細胞が全身の老化に関与していることがわかったのです。
骨の細胞といえば、古い骨を壊す破骨細胞と、新しい骨を作る骨芽細胞が知られています。どちらも骨の表面に存在し、骨の新陳代謝に重要な役割を果たすもの。骨細胞はその奥に存在しています。
そして、骨細胞には全身の臓器を操るという知られざる役割があるのです。そこで、骨細胞だけが働かないようにする薬をマウスに注射するという実験を見てみましょう。
骨粗鬆症が老化の原因だった
すると3週間後、マウスはなんと歩くのもおぼつかないほどヨボヨボ状態。調べてみると、餌をちゃんと食べているのに極端な栄養失調となっていたのです。さらに調べると、白血球の数が4分の1と免疫力も低下していました。
実験で働かなくしたのは骨細胞だけ。まるで老化現象のような状態が現れたのです。骨細胞は骨への衝撃や重力を感じ取ることで、骨の持ち主が体を動かしていることを感知。骨細胞は全身を元気にしようとするシグナルを送っているのです。
これまで骨粗鬆症は骨折ばかりが注目されてきました。骨折で動けなくなることによって、二次的に老化が加速すると考えられてきたのです。しかし、実際は骨粗鬆症が直接的に老化に関与。骨粗鬆症が老化の原因だったのです。
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