トマトを保存するとき、いったん加熱すると長持ちするのをご存じですか? これはヒートショックプロテインによる効果。熱を与えられるとヒートショックプロテインが増えて、トマトが酸化するのを内側から防ぐのです。トマトの保存期間は一度、熱を加えることで伸ばせるのでした。
トマトの保存に関係するプロテイン
トマトの保存に関係するヒートショックプロテインとは、ヒート(熱)というショック(刺激)を与えることで増加するプロテイン(タンパク質)のことです。免疫力をアップさせるのがヒートショックプロテイン入浴が知られています。
これは42度のお風呂で10分間しっかり温まることで、免疫力をアップさせるというもの、ヒートショックプロテインの役割は傷ついたタンパク質を修復すること。これにより免疫力がアップします。
ヒートショックプロテイン入浴では、入浴後に保温を忘れてはいけません。入浴後は下着の上にトレーナーなど保温性のよい服装を心がけます。靴下も忘れずに履いて、しっかり保温するんどえす。
トマトの保存が加熱で長持ちする理由
そんなヒートショックプロテインの効果が、トマトの保存にも発揮されるのです。その効果を示す実験を紹介しましょう。まず熟していないトマトを用意して、42度のお湯に入れてから保温器で24時間保温します。
その後、常温で1週間置いてみるという実験です。その結果、加温したトマトは熟すのが遅くなっていることが判明。熱を加えたことでトマト内のヒートショックプロテインが増加して、酸化という変性要因を防いだと考えられます。
つまり、ヒートショックプロテイン入浴によって人間の免疫力がアップするように、トマトの免疫力も熱を加えることでアップするということ。これがトマトの保存はいったん加熱すると長持ちする理由です。