筋力アップだけではヒットが打てるようになることはありません。というのも、筋力がアップしたからといって、運動能力が向上するわけではないからです。運動能力と筋力はまったくの別物。スポーツで重要になるのは運動能力です。運動能力には筋力とスピードの2つが重要なのでした。
筋力アップしてもヒットは打てない
筋力というのは、体力測定でいえば握力などのこと。1回の動作で発揮されるエネルギーの総量を筋力といいます。野球を例にするなら、選手がバットを握る力が筋力ということです。
しかし、筋力アップしていくらバットが強く握れてもヒットは打てるようになるわけではありません。ヒットを打つには、バットをすばやく振ってボールに当てることが必要になります。
そして、バットをすばやく振ることが運動能力。握力は早く握ろうがゆっくり握ろうが、その値は変わりませんが、バットをすばやく振れるかはスピードと関係してきます。すなわち「運動能力＝筋力×スピード」となるのです。
筋力アップに加えてスピード向上
つまり、運動能力を上げようと思うなら、筋力とスピードの2つが重要ということ。いわゆる筋トレで筋力アップしただけでは、ボールは遠くへ飛ばせないということです。
運動能力を上げるには、筋力アップに加えてスピードの向上が必要になります。体が動くのは骨を動かす骨格筋が伸び縮みしているため。伸び縮みの速度が速くなればなるほど、動きのスピードは増してきます。
そして、筋肉の伸び縮みに関係するのは運動神経です。脳からの「縮める・伸ばす」という信号が神経を通じて筋肉に伝達。今度は筋肉から脳に情報がフィードバックします。この繰り返しがスピードとなるのです。
