ベトナムのフエは、1802年から1945年まで続いたベトナム最後の王朝のあった都市です。日本でいうと京都と同じような位置付けになり、フエの旧市街には各時代の貴重な建造物がたくさんあります。
フエはダナンからのアクセスがいいため、足を伸ばして観光するのにもおすすめの場所!
この記事では、ここだけは見逃せないというフエの観光スポットを紹介していきます。
フエで見逃せない観光スポット11選
グエン朝王宮(フエ王宮)
フエに行ったら外せないのが、グエン朝王宮(フエ王宮)です。
観光客が必ずといっていいほど訪れるスポットで、143年も続いたグエン朝王宮は、 ベトナム初の世界遺産 にもなっています。
グエン朝王宮は王宮というだけあって、敷地もかなり広いです。また、見逃せないスポットが集約しているのもおすすめしたいポイントです。
以下に紹介するグエン朝王宮のスポットは、歴史的にも貴重なものばかり。グエン朝王宮では、たっぷり時間をとって観光してみてくださいね。
- 午門…当時正門として機能していた王宮の南側に位置する午門
- 太和殿…特別な儀式で使われていた場所
- 紫禁城…皇帝の政務や生活専用スペースとして使われていた場所
フエ宮廷美術博物館
1923年に誕生したフエ宮廷骨董博物館は、グエン王朝のさまざまな作品を見学できます。
敷地内は複数の建物があり、4つの展示室で構成されています。いちばんの見どころはメイン展示場にもなっている ロンアン宮殿 です。
ロンアン宮殿は木造平屋の建物で、フエでもっとも美しいといわれています。
ここではカイディン帝が使用していた調度品をメインに展示しており、歴史的にも貴重な大砲や石造などもあります。
カイディン帝廟
カイディン帝廟は、グエン王朝の第12代皇帝だったカイディン帝の陵墓です。フエには7つの陵墓がありますが、その中でいちばん豪華なのがカイディン帝廟となります。
カイディン帝廟の最大の特徴は、 ベトナムや中国、フランスなどの建築様式が混在 していることです。カイディン帝はフランス寄りの皇帝として知られており、自身の墓へもその特色を取り入れています。
陵墓の内部にはモザイク装飾が施されていますが、中国の陶器や 日本のビール瓶などが使われている んです。
よく見ると「NIPPON」という文字が確認できますので、ぜひ探してみてください。
ミンマン帝陵
ミンマン帝陵は、第2代皇帝だったミンマン帝の陵墓です。カイディン帝廟と大きく違うのは、 中国色の強い構成 になっているところです。
もともとベトナムは中国と深い関係があり、中国の影響を大きく受けました。
ミンマン帝の陵墓も例外ではなく、陵墓、寝殿、碑亭などは中国の構成を参考に直線で配置されています。
トゥドック帝廟
トゥドック帝廟は、第4代皇帝だったトゥドゥック帝の陵墓です。トゥドック帝廟は色味を抑え、落ち着いた雰囲気になっています。
というのも、トゥドゥック帝の在位中にフランスからの侵攻が始まりました。この侵攻を恥じていたトゥドゥック帝は、 自身の墓に「謙」という文字を入れた ほどです。
陵墓の敷地内には風情を感じる蓮池や松があり、生前は離宮として使われていたといわれています。
ティエンムー寺
ティエンムー寺は、1601年に建てられた フエ最古の寺院 で、第3代皇帝ティエウチ帝によって建立されました。
ティエンムー寺の特徴は、七層八角形の仏塔です。仏塔は20mを超えており、「幸福と天の恵み」という意味を持つトゥニャン塔と名付けられています。前にはフォーン川があり、風情豊かな景色が広がっています。
アンディン宮
アンディン宮は、ベトナム最後の皇帝カイディン帝が暮らした邸宅として知られています。
当時はフランス植民地だったことや、カイディン帝がフランス寄りだったこともあり、アンディン宮は フランス建築様式 として建てられました。
アンディン宮は3階建てになっており、内部は見学が可能です。1階には豪華絢爛なダイニングや大広間があり、雰囲気はフランスそのものです。
2階は居住スペースとして使われていました。当時使われていた食器や写真パネルが展示してあり、当時の様子をうかがえます。
フラッグタワー
街のシンボルとして親しまれているフラッグタワーは高さ約29mあり、 旧市街のどの場所からも見渡せる場所 にあります。
もともと木製で建てられたフラッグタワーですが倒壊を繰り返したため、1969年にコンクリート製に建て替えられました。
フラッグタワーの台座は三層になっています。台座は荀子の三才思想に基づいて「天」「地」「人」の意味を表しています。
ドンバ市場
地元民も買い物に訪れるドンバ市場は、観光にもおすすめのスポットです。
ドンバ市場は2階建てとなっており、 とにかく品ぞろえが豊富 で見るだけでも楽しい場所になっています。たくさん買い物をしたくなりますが、注意したいのが価格交渉が必要だということです。
ドンバ市場では値札が付いていないため、価格交渉で値段を決めていきます。お店からの提示は高めに設定されていることが多いため、上手に値切ってみましょう。
フォーン川
旧市街と新市街をわけるようにして流れているフォーン川は、フエを代表する川です。川沿いにはいくつかの船着き場があり、 ドラゴンボートに乗って遊覧 できます。
また、ここは夕日のスポットとしてもおすすめです。黄金色の太陽がフォーン川をオレンジに染めていく光景はうっとりします。
フォーン川の沿岸ではナイトマーケットも開催されます。食べ歩きにもおすすめなので、散歩がてら訪れてみてください。
トゥイースアン村
トゥイースアン村は、伝統工芸の村として知られています。とくに有名なのが線香です。 ベトナムの線香はカラフル で知られており、トゥイースアン村の住民の大半が線香を作っています。
村には黄色や赤、緑で彩られた線香があり、香木のいい香りで包まれています。フエからは約7km離れているため、タクシーやGrabに乗って出かけてみましょう。
ベトナムの主要都市からフエへのアクセス方法
フエはベトナムの中心にあります。
ベトナムの主要都市と合わせて観光する場合は、以下のアクセス方法で訪れてみてください。
ハノイからのアクセス方法
ハノイからは国際線が運航しています。所要時間は約1時間15分で着くため、ハノイとセットで観光してみるのもいいでしょう。
また、ベトナム南北を走るベトナム統一鉄道でも移動できます。ただし、ベトナムの列車は日本ほど高速ではなく、所要時間は約13時間半もかかります。時間に余裕のある方は、車窓からの景色を楽しみたい方は、列車に揺られてフエに行ってみるのもおすすめです。
ホーチミンからのアクセス方法
ホーチミンからは国内線を利用して、約1時間半でフエに到着します。また、ホーチミンからもベトナム統一鉄道で移動できますが、所要時間は約23時間です。
丸1日かけて到着することになるため、日数の限られている旅行にはおすすめできません。
ダナンからのアクセス方法
フエと同じく中部に位置するダナンからは、車で移動できます。所要時間も2~3時間のため、ダナンとセットで訪れる観光客が多いです。
観光バスや乗り合いタクシーなどが運航しているため、料金に合わせてアクセス方法を選んでみるといいでしょう。
ちなみに、ダナンからもベトナム統一鉄道でフエへ移動できます。所要時間は2時間半~3時間なので、ベトナムの列車に乗ってみたいという方はダナンから乗ってみるのがおすすめです。
ベトナム最古の王朝フエはさまざまな文化が混ざったすてきな街
長く王朝が続いたフエでは、歴代皇帝の陵墓を見てもわかるように、さまざまな文化が入り混じっています。
歴史に詳しくなくても、珍しい建築物に興味が湧くこと間違いありません。
また、フエにはのどかな雰囲気が漂っています。穏やかな街並みは、主要都市とは違った感覚を感じるでしょう。
時間のある方は、ぜひフエとセットでベトナム旅行を楽しんでくださいね。
https://www.veltra.com/jp/asia/vietnam/danang_hoian_hue/?sid=1554
katsuo
余暇プランナー
旅行と世界遺産が好きなWebライター。懸賞でイタリア旅行が当選したのをきっかけに、海外旅行の虜になりました。 2017年からは海外ひとり旅を経験して以来、ひとり旅を堪能しています。 行く先々でちょっとしたハプニングに遭遇しますが、それも振り返れば旅の思い出です!今は世界中のHard Rock Cafeへ訪れて、グッズをコンプリートするのが密かな楽しみになっています。 ひとり旅の楽しみ方や魅力などを、皆さんに紹介できたらと思います。