甲府へ来たらまず「武田神社」を訪れる方も多いのではないでしょうか?
ご祭神は戦国最強の武将とも謳われる「甲斐の虎」武田信玄。勝ち運のパワースポットとしても有名です。
今回は、私の地元でもある「武田神社」の歴史やおすすめポイントを紹介します。
武田神社の基本情報
歴史
実は、武田神社の「神社」としての 創建は大正8年(1919年) とそこまで古くありません。
元々武田神社がある場所は、甲斐武田氏といわれる信虎公(信玄の父)、信玄公、勝頼公(信玄の息子)が居館とした「躑躅ケ崎館(つつじがさきやかた)」 です。武田信玄が住んでいた館に神社を建てたのです。
神社を創建した経緯は、大正4年に大正天皇のご即位に際して、信玄公に従三位が追贈されたことを契機に、「武田神社奉建会」が設立。
大正8年(1919年)に社殿が竣工され、信玄公の命日である4月12日に初の例祭が行われました。
創建以後は甲斐の国の総鎮護として多くの参拝客が訪れるようになり、昭和15年(1940年)には国の史跡にも指定されました。
武田氏の居館跡ということもあり、 境内には濠や土塁、古井戸なども残っていて、神社参拝だけでなくお城好きな方にも人気の探訪スポット になっています。
交通アクセス
- 電車ではJR甲府駅下車後、徒歩約30分、バスでは約10分(2.2km)
- 車では中央自動車道甲府昭和ICより約20分、甲府南ICより約25分
参拝時間
境内の拝観は自由 。
ただし御朱印などの受付は8:30~16:00、駐車場は9:00~16:00。
参拝料金
参拝料はかかりません 。ただし宝物殿入場は300円。
ご朱印
300円、500円(2種類あり)
https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p1_4317.html
武田神社の見どころ
宝物殿
武田氏ゆかりの宝物が数多く展示されています。
- 信玄公直筆と伝わる詩が書かれた 「信玄公軍扇」
- 歴史好きなら知っている信玄公配下の武将が描かれた 「武田二十四将図」
- 国の重要文化財にも指定されている太刀「吉岡一文字」
などが納められています。
姫の井戸
信玄公のご息女の産湯にも使われたことから「姫の井戸」と呼ばれ、拝殿のすぐ脇にあります。
別名「茶の湯の井戸」とも呼ばれており、お茶をたてる際にもこの井戸水を使用していました。
名水としても知られていて、 延命長寿や万病退散のご利益 があると言われています。この水は持ち帰ることもできます。
武田水琴窟
姫の井戸のすぐ近くにあります。水琴窟とは、甕などの水鉢に水滴を落下させることにより発する音を反響させ、その音を楽しむ仕組みです。
静かな境内にそっと耳を傾ければ、その小さな音に癒されます。
三葉の松
最初の鳥居をくぐってすぐ左手にあるのが「三葉の松」です。普通松の葉というのは、二葉か五葉であり、三葉というのはとても珍しいんです。
その松葉は黄金色になって落葉することから 「金運にご利益がある」 と言われています。そっと紙に包んで財布に入れておけば、金運のご利益があるかもしれません。
鳥居からの甲府盆地の眺め
これは私個人的におすすめなスポットです。
甲府駅から武田神社までは「武田通り」というまっすぐな一本道になっていて、甲府駅からゆるやかな上り坂になっています。
鳥居からは一本道の先に、 甲府盆地を一望 することができます。戦国時代が好きな方は、武田信玄は出陣の際にこの道を進軍していったんだなあと歴史のロマンに思いふけることができますよ。
キティちゃんの石像
宝物殿の前にはサンリオの人気キャラクター「ハローキティ」の石像があります。
「なんで武田神社にキティちゃん?」と思う方も多いかと思いますが、実は「サンリオ」の前身は「山梨シルクセンター」といって、 山梨はサンリオ発祥の地 なんです。
石像は地元の石材店が寄贈したものだそうです。意外な組み合わせに思わずほっこりしちゃいますね。
武田神社周辺のおすすめスポット
ご当地グルメ(ほうとう・鳥もつ)
山梨に来て欠かせないグルメといえば、郷土料理である 「ほうとう」 とB級グルメで一躍有名になった 「鳥もつ」 です。
「鳥もつ」は私は子どもの頃から大好物だったんですが、もつといえば「鳥」であって「豚もつ」を知らなかったんですよね。蕎麦屋さんに行けば必ず「鳥もつ」を食べていました。
武田神社から近くでほうとうを食べるなら 「甲州ほうとう小作 甲府駅前店」 がおすすめです。
鳥もつを食べるなら 「手打ちそば処奥藤本店 甲府駅前店」 になります。
いずれも地元の方にも愛されている名店になります。是非立ち寄ってみてください。
https://kofu-tourism.com/gourmet/88
https://okutouhonten-kouhuekimae.gorp.jp/
武田信玄公銅像
甲府駅南口を降り立つと、大きな武田信玄公の銅像 がすぐ目に入ります。高さ約3mの巨大な銅像は、川中島合戦時の陣中で構えている際の姿だそうです。
銅像前に立つと、睨みつけられているようで迫力満点です。
甲府へ訪れた観光客の方は、まずここで記念写真を撮っていくことも多く、 甲府駅のシンボル的な銅像 です。
https://kofu-tourism.com/spot/15
甲州夢小路
甲府駅北口にある 江戸~昭和初期の甲府城下町を再現した、ショッピングエリア です。
古民家や蔵などを移築した建物が並んでいて、それぞれ伝統工芸品やワイン、地元食材を取り入れたレストランなどが並んでいます。
お土産などはここでお買い求めるのもおすすめです。
https://koshuyumekouji.com/
甲斐善光寺
武田信玄公が川中島合戦で長野善光寺が消失することを心配して、 本尊の阿弥陀如来像や宝物を甲府に移して創建された寺院 です。その後も徳川家康公らにも手厚い庇護を受けて今日に至ります。
手を打つと共鳴する「鳴き龍」や長野善光寺にもある「お戒壇巡り」などもあります。
本堂と山門は国の重要文化財にも指定されています。
https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p1_4353.html
昇仙峡
武田神社より北部に位置する景勝地です。
花崗岩が長い年月で削り取られてできた奇岩・奇石は 「日本一の渓谷美」とも称され、国の特別名勝にも指定 されています。
覚円峰や仙蛾滝などの絶景スポットも多く、仙人が住んでいるかのような幽玄の世界に浸ることができます。
https://www.shosenkyo-kankoukyokai.com/
戦国時代のロマンに思いを馳せて
武田神社は武田信玄公がご祭神ということもあり、神社参拝だけでなく戦国時代の歴史が好きな方には是非訪れていただきたいスポットです。
境内を歩けばあちこちに当時の面影を感じ取ることもできますので、あなたもきっと戦国時代にタイムスリップしたような感覚になりますよ。
甲府を訪れた際は、まずは武田神社で参拝することを忘れないでくださいね。
出典・参考
nonta
余暇プランナー
元旅行会社勤務で今は山の中の観光施設で働きながら旅ライターを行っています。元々旅行好きで大学も地理学専攻と根っからの地理マニアです。大自然の絶景と寺社仏閣などの歴史建築が大好きで、連休などあればすぐに車中泊で出かけてしまいます。その他登山やランニングなどとにかく家に引きこもっていることが苦手で、常に自然の中で過ごしていることが私の癒しになっています。