静岡県内は新幹線の駅がたくさんあります。「のぞみ」は停まりませんが、細目に新幹線が停まってくれるのは旅行するには意外に便利です。
三島もそんな駅のひとつで、新幹線、東海道本線、伊豆箱根鉄道が乗り入れる便利さです。最近は三島スカイウオークという名所もできて、1日~2日の旅行にぴったりです。
パワースポット三嶋大社
家門繁栄や商売繁盛さらに厄除けのご利益
東西に長い静岡県の中でも東寄りの関東に近い位置にある三島市。三島大社は三島駅からも徒歩圏内の市街地にあります。
一度は平家との戦いに敗れ伊豆に流された 源頼朝が信仰 し、鎌倉幕府を開いた後も何度か参詣しています。 北条政子が奉納したと伝わる国宝 の「梅蒔絵手箱及び内容品一具」は、およそ3年半にわたって復元され、800年前の最高技術を結集させたものとして知られています。
総門、神門、舞殿、拝殿、本殿といった主な建物はほぼ銅板の本葺きで仕上げられています。
映える神池と厳島神社
参道は池の中を通っていて、朱色の太鼓橋の先にかわいらしい厳島神社があります。
こちらも 北条政子の寄進 で建てられ、安産・裁縫上達のご利益があり、さらに辨天様とも称され芸事上達の信仰もあるといいます。
三嶋大社
- 静岡県三島市大宮町2-1-5
- 電話番号 : 055-975-0172
- 境内自由
- 駐車場有り、有料
https://www.mishima-kankou.com/spot/1605/
三島の街から伊豆の国の仏像へ
水の街三島、源兵衛川の散策みち
三島市は水の街で、 うなぎがおいしい ことで有名です。
源兵衛川は「水の都・三島」を代表する水辺スポットです。
富士山の伏流水です。
飛び石があり、川辺ではなく川の上を せせらぎ散策 できます。ほとんどが浅瀬なので、裸足にサンダルなら水の中を歩くことができます。
三島駅からも三嶋大社からも徒歩で5分から10分ほどの場所です。
源兵衛川
- 静岡県三島市芝本町、泉町など。
- 駐車場なし
https://www.city.mishima.shizuoka.jp/ipn009239.html
運慶の仏像が残る、願成就院
三島市の南側には、伊豆の国市があります。伊豆箱根鉄道なら、およそ20分で韮山駅か伊豆長岡駅、どちらからでも歩いて10分ほどで願成就院に着きます。三島駅が起点ですが、源兵衛川からであればひとつ南の三島広小路駅から乗ってもいいです。
この願成就院には、 運慶作の国宝の仏像 が3体あります。
まず、 阿弥陀如来仏 ですが、ちょっと珍しい、縵網相の説法印を表しています。「まんもうそう」というのですが、指と指の間に水かきが付いているという、 仏の32相のひとつ です。これは少しでも多くの人を救い上げるためにそうなっているそうです。仏の32相にはほかに、足が偏平足になっているとか、手が長いとか、身体も手足も全て黄金色に輝いているとか、いろいろあります。
人間の特徴でいうとやや女性に近く、けっして美人でなくても偏平足で手足の指がキレイで長く歯並びが美しくオーラが強い女性ならかなり仏に近いといえます。
もう1体見逃せないのは 毘沙門天像 です。玉眼が美しく、今にも動き出しそうな躍動感です。奈良からやってきた運慶が関東の武士をイメージして彫ったといわれています。手に持っている宝塔には、人間界で活躍した軍師や高僧が住み、毘沙門天にアドバイスしているといいます。おそらく・・・諸葛孔明や黒田官兵衛、空海や慈覚大師がいるかもしれません。
もう1体の 不動明王3尊像 も素晴らしいです。
願成就院
- 住所:静岡県伊豆の国市寺家83-1
- 電話:055-949-7676
- 開館時間:10:00~16:00(受付は15:30まで)
- 休館日:毎週火曜日、水曜日(水曜日が祝日の場合は開館)7月30日~8月3日(盂蘭盆会のため休館)8月15日(施餓鬼法会のため休館)12月26日~31日(迎春準備のため休館)
- 拝観料:大人700円(団体500円)/中高生400円(団体300円)/小学生200円(団体100円) ※団体は25人以上
- 駐車場あり、無料
関東に近い伊豆半島
伊豆半島の付け根といえば熱海から三島を経て沼津ですが、熱海や三島は神奈川に接するエリアで、東京からも近い場所です。
三嶋大社の国宝「梅蒔絵手箱及び内容品一具」の実物は現在東京国立博物館に保管されていますが、忠実なレプリカが拝見できます。
伊豆の国市の願成就院の近くには、ロープウェーで山を登って絶景が楽しめることで人気の「伊豆パノラマパーク」もあります。
三嶋大祭りは毎年8月に開催されています。三島駅から三嶋大社あたりまでの市街地全体がお祭り会場のようになります。今年2022年は終わりましたが、話題の三嶋スカイウオークと併せてぜひ寄ってほしいスポットを紹介しました。
kanomao
余暇プランナー
仏像と歴史好きな、社寺建築の仕事をしていたおじさんです。全国の社寺、仏像を見て回り、古代から戦国の時代を空想しています。 空想しすぎて小説を書き、文学賞もらっちゃいました。旅ライターと小説家の2刀流おじさんです。