冬になるとなかなか乾かなくて増える部屋干し。そこで気になるのが、乾きにくい洗濯物ですよね。せっかく洗った衣類やタオルに"部屋干し臭"が付いてしまうのも困ります。室内でも乾きやすい干し方のコツを、ライオン株式会社のお洗濯マイスター・大貫和泉さんに教えてもらいました。
部屋干しで「早く乾かしたいアイテム」といえば、バスタオルとタオル。タオルケット・毛布ももちろん、特に厚手衣類の乾き具合が気になりますよね。
特にバスタオルやタオルは、生活の中で使用頻度が高く、乾き具合が最も気になるもの。人によっては使ったバスタオルを毎日洗わない場合もあると聞きますが、洗濯の手間は減ったとしても今度は衛生面が気になります。
汗や皮脂汚れなどに反応する特殊な試薬を使って、2日間使用したバスタオルの汚れを可視化する実験を行いました。洗い立てのバスタオルで洗ったばかりの体を拭いても、下の写真のように、中央部分が汚れていることが分かります。見た目はきれいなままなのですが、体や顔を拭くときに、風呂上がりにかいた汗や、わずかに体に残ってしまった汚れがバスタオルについてしまうのです。バスタオルもなるべくこまめに洗濯しましょう。
早く乾かすコツ
いやなにおいを防ぐためにも、洗濯物を干す場所は大切です。厚手で乾きにくいものや、大きさなどで干しにくいものは干し方の工夫をしましょう。
バスタオルやシーツ
バスタオルやシーツなど大きさがあるものを角ハンガーで干す場合は「囲み干し」と「蛇腹干し」がオススメです。囲み干しは、バスタオルを横長にして、上辺の部分を洗濯ピンチで止めます。蛇腹干しも同様に横長にしますが、蛇腹のように折る干し方です。
ジーンズ、ズボン、スカート
ポケットなど布の重なりが多いズボンやスカートなどは、筒状にして干しましょう。筒状にして干すことで、風の通り道ができます。
フード付きパーカー
3本のハンガーを使います。フードと両袖はたらさずに、幽霊干しにしましょう。身頃の部分に小さなハンガーを入れると、空間ができて乾きやすくなります。
ワイシャツ、ポロシャツ
ボタンやファスナーなどは全部外して、風が通るように干してください。襟は立てて、布との重なりを少なくしましょう。
綿のTシャツ
肩幅が広めのハンガーなど、ハンガーに厚みのあるものを使用すると、薄い針金ハンガーよりも早く乾きます。
干し方のポイント
角ハンガーに干す場合には、外側にタオルなどの長いもの、内側にハンカチや下着などの短いものを干す「アーチ干し」がオススメです。アーチ干しにすると「両サイドにある長めの衣類やタオルが風に当たりやすい」「アーチ部分の下に大きな空間ができるため、風通しが良い」などのメリットが考えられます。
全部、同じくらいの長さの時は、外側に厚手の乾きにくいもの、内側にポリエステル素材の下着などを干すと乾きやすいです。
ちょっと裏技「ずらし干し」
シーツやバスタオルなどの大きなものを竿に干す場合は、裾をそろえずに干す「ずらし干し」がオススメです。裾をそろえて干すと、湿った部分が重なって乾燥が遅くなってしまうので、ずらして干しましょう。
バスタオルなど厚手のものや、シャツや下着といった薄手のもの。特徴に応じて上手に干して、外に干せない時期も気持ちよく過ごしましょう。
情報提供: ライオン株式会社「ブライトSTORONG」