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じゃがいものアク、抜かないとどうなる?実は料理によってはアク抜き不要!



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料理の過程で行う食材のアク抜き。レシピ本などで「アクを抜く」と書いてあればその通りにしているものの、そもそもなぜアクを抜く必要があるのかをご存じですか?アクを抜かないと、料理にどんな不都合が生じるのでしょうか。今回は「じゃがいも」にスポットを当て、アクを抜く理由や正しいアク抜き方法を解説します。


じゃがいものアクの正体は?


アクとは一般的に、食物の苦味や渋み、酸化・褐変(かっぺん=野菜などの色が褐色に変わること)の元となる成分のことをいいます。アク抜きは、好ましくない味を取り除いたり、料理を色よく仕上げたりするために必要な下処理です。

多くの野菜の中にはアクの元となる様々な成分が含まれていますが、その量や味・見た目への影響は野菜によって異なります。

じゃがいもの場合は、アクの元となる成分が褐変の原因に。切ったじゃがいもをしばらく置いていたら茶色く変色してしまった、という経験がある方もいるのではないでしょうか。

これは、じゃがいもを切ったときに切り口が空気に触れると、じゃがいもの中に含まれるチロシンという成分が、同じくじゃがいもの中に含まれる酵素の力で酸化されるために起こる現象。変色を防ぎたい場合にはアク抜きが必要です。


じゃがいものアクは抜かないとどうなる?


「アク」と聞くと「身体に悪いもの」と想像してしまう方もいるかもしれませんが、じゃがいものアクは身体に害のある成分ではないので、必ずしもアク抜きをしなくても大丈夫。

アク抜きをしないとじゃがいもが変色してしまう、と説明しましたが、汁物に入れたり煮物にするなど、水の中で茹でるような調理では、アクの元となる成分が水に流れるため変色の心配はありません。ただし空気に触れる時間を短くするためにも、切るのは鍋に入れる直前に。

またじゃがいもは皮を剥かずにまるごと茹でたり蒸したり、電子レンジで加熱することもありますよね。この場合もアク抜きは不要。皮を剥かなければ空気に触れず、加熱されれば酸化を進める酵素の力も弱まるので、変色の心配はありません。


じゃがいもの正しいアク抜き方法


それでは、じゃがいものアク抜き方法をみていきましょう。じゃがいものアク抜きは水にさらして行います。

1. じゃがいもを料理に使う大きさに切る。


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2. 水に10分程度さらす。


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これだけでOK。なお長い時間水にさらしていると他の栄養素まで水に流れてしまうため、10分程度に留めましょう。


水にさらすことで、アク抜きだけでなく「でんぷんを落とす」効果も


じゃがいもを水にさらすことには、アク抜きだけではなく、「でんぷんを落とす」という効果もあります。

水にさらして余分なでんぷんを落とすことで、料理の際にじゃがいも同士がくっついたり、とろみがついたりするのを防げるのです。

例えばポテトチップスを手作りしたいときは、スライスしたじゃがいもを水にさらして水分をしっかりきった後に油で揚げないと、じゃがいも同士がくっついてしまい失敗の元に。細切りにして炒め物をするときなども、水にさらしてからの方が良いでしょう。

逆にじゃがいものガレットなどでは、でんぷん質でじゃがいも同士をくっつけて作るため、あえて水にさらさないという場合もあります。


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健康面からみても、水にさらすことには意味が

また、揚げたり炒めたり焼いたりと、120℃以上になるような調理をする場合は、健康面から見ても、水さらしをすることがすすめられています。

これはじゃがいもに限らず食材を高温加熱すると、健康に悪影響を与える可能性のある物質が作られることがあるため。

じゃがいもの場合は、糖とアミノ酸の一部が反応してアクリルアミドという成分が作られます。この成分は様々な加工品や高温加熱した家庭料理に含まれるものですが、長期間とり続けた場合は健康に悪影響が生じる可能性が指摘されています。

加熱調理は食材を食べやすくしたり殺菌効果があったりと、バランスの良い食生活を送るためには必要です。過度に怖がって高温調理を避ける必要はありませんが、炒め物や揚げ物を作って食べることが多い方は、水さらしを行ってアクリルアミドができるだけ増えないよう下処理するといいでしょう。

このように、アクを抜くという意味以外でも、料理によってじゃがいもを水にさらすかさらさないか選びましょう。


じゃがいもの苦味は、アクではなく毒素が関係している可能性も


「アク抜きをしないで料理をしたから、じゃがいもを食べたら苦味を感じた」

その苦味、本当にじゃがいものアクのせいでしょうか?じゃがいもはアク抜きが必要な野菜としてよく知られていますが、アク抜きをしなくても味に大きな影響があるものではありません。

苦味を感じたら、それはアクのせいではなくじゃがいもの持つ毒素が原因かも。

じゃがいもは芽やその根本、光があたって緑色になった部分には、天然毒素であるソラニンやチャコニンが含まれています。

また家庭菜園などで作られた、未熟で小さいじゃがいもにも多く含まれていることがあります。これらを多く含むじゃがいもを食べると食中毒を起こす場合があるので、じゃがいもの芽や緑色になった部分はしっかりと取り除き、苦味を感じたときには食べないようにしましょう。

料理方法に応じて、水にさらそう

「じゃがいもを料理する時にはアク抜きをする」というのは、必ず行わなければならない下処理だと思っていた方も多いかもしれません。

しかしご紹介したように料理によっては不要な場合もあり、またさらさない方がかえっていい料理もあります。その時々に合った下処理を行ってみてくださいね。


参考文献(全て2020.8.24閲覧)



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