9月1日は防災の日。この日を含む8月30日から9月5日までが「防災週間」と定められています。普段は災害について考えることが少ない人も、この機会に家庭の災害対策を見直してみませんか。今回は、子どもがいる家庭の災害対策や日頃からできる備えについて、警視庁警備部災害対策課の村田尚徳さんに教えてもらいました。
災害対策をツイートで発信中
警視庁警備部災害対策課では、公式Twitterで災害対策情報の発信を平日1日1ツイートしています。「家事や育児で毎日忙しい人が多いと思います。日々災害対策を考えることは難しいことです。そんな中でも、災害対策課の発信を1日1ツイート見ていただき、少しだけ防災意識を持っていただけると嬉しいと思っています」と村田さん。
子育て世代の防災バッグ
災害対策として家庭で準備しておきたい防災バッグ。子どもがいる家庭の防災バッグはどのような点に気をつけると良いでしょうか。「子どもいる家庭では、成長に合わせて防災バックの中身を見直しましょう」。便利なアイディアをツイートの中からいくつか紹介していただきました。
かさばるオムツなどは圧縮
粉ミルクや哺乳瓶など、子どもの必要なものは少しでも多く防災バッグに入れられるようにしたいもの。そんな時には、ベビー服とオムツを圧縮すると良いのだとか。「圧縮袋は100円ショップなどで手に入ります。かさばるものをコンパクトにまとめるために活用しましょう」。圧縮されるだけではなく簡易の防水にもなりますよ。
おしりふき
災害時には、ウェットティッシュ以上に「おしりふき」が役立つと言います。「おしりふきはウェットティッシュより強度が強く、防災バッグに入れておくと便利なアイテムです。大人の身体を拭くのにも役立つため、小さな子どもがいない家庭でも持っておくことをおすすめします」。最近では、おしりふきの蓋部分が100円ショップなどで販売されています。出しやすさがアップするため、防災バッグに一緒に入れておくと良いでしょう。ツイートした担当者は、小さい子どもを持つお父さん。通勤バッグに入れておくほど必須アイテムとなっているようです。
日頃からの備えや便利なアイデア
これまでのツイートから、災害に向けて日頃からできる備えやアイデアをピックアップしてもらいました。
職場から保育施設まで歩くルートを確認
「災害発生時に子どもを迎えにいくことを想定し、職場から保育施設まで歩いてみました」。6月6日にこんなツイートが投稿されていました。災害は家にいる時に発生するとは限りません。家から保育施設までどのようなルートで迎えに行くとよいのか、公共交通機関を使わない場合には迎えに行けるのかなど、今一度確認してみると落ち着いて行動できるかもしれません。可能な距離であれば、警視庁の職員さんのように実際に歩いてみるとさらに良いでしょう。
バスタオルを抱っこ紐に
緊急時、バスタオルで抱っこ紐を作る方法をご紹介します。上記の写真のように、バスタオルの端を三角に折り、対角線の角を2回固結びすると簡単に作ることができます。手順を知っておくと、いざという時に安心です。なお転落事故防止のため、抱っこしている間はタオルの上からお子さんに手を添えておくようにしましょう。
紙コップを哺乳瓶代わりにする
2011年の東日本大震災の時、哺乳瓶を清潔に保っておくのに苦労した人が多かったのだとか。昨年12月のツイートでは、紙コップでミルクをあげられるかチャレンジ。少しこぼしながらも、生後7カ月の赤ちゃんが飲むことができたようです。飲みやすくするために紙コップの縁をつまむように少し折り、ゆっくり数回に分けて飲ませてあげるのがコツとのこと。
いつ発生するかわからない災害に向け、日頃から準備したり事前にリハーサルしておくと、いざという時に少し余裕をもって過ごせるかもしれません。家族で防災について改めて考えてみましょう。先日紹介した「警視庁の災害対策ツイートがイケている! 実践的で目からうろこな情報ばかり」こちらも合わせてご覧ください。