
ノンアルコールビールの世界的需要が急速に拡大する中、デンマークの大手飲料メーカーRoyal Unibrewが、アルファ・ラバル株式会社の脱アルコールモジュール De-alcを導入し、大幅な生産能力向上を実現したことが明らかになりました。
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急成長するノンアルコール市場への対応
Royal Unibrewは、消費者の高まる期待に応えるため生産体制の拡大に着手。同社は高品質かつ0.0%アルコールのビールを、コスト効率よく製造できるソリューションを求め、長年の信頼関係を持つアルファ・ラバルに依頼しました。
脱アルコールモジュール De-alcの導入により、生産能力・品質・効率性を大幅に向上させることに成功しています。
レンタル試験から本格導入へ
Royal Unibrewは、アルファ・ラバル De-alc レンタルユニットによる試験運転で成果を確認した後、フルサイズのDe-alc 50(生産能力:50 hl/h)を導入しました。
これにより、ノンアルコールビールの生産能力を従来の5倍に拡大し、品質や収益性を損なうことなく、変化する市場ニーズに迅速に対応できる体制を整えました。
本格的な味わいを保持する革新技術
De-alcは低温・シングルパスのストリッピング工程を採用し、ビール本来の風味・香り・口当たりを保持したまま、やさしくアルコールを除去します。クリスプなピルスナーからまろやかなラガーまで、あらゆるスタイルで本格的な味わいを再現可能です。
導入後わずか1年で、0.0%ピルスナーの販売は273%増加し、同社はノンアルコール製品ラインをさらに拡大しました。
効率性と持続可能性の両立
De-alcは加熱・冷却を最適化し、1ヘクトリットルあたり0.4kW未満のエネルギーでアルコールを除去します。最大90%の熱を回収して再利用し、運用コスト削減と排出量低減を同時に実現します。
また、可動部品が少ない設計により、メンテナンス負担と排水量も最小限に抑えられます。
将来を見据えた柔軟な生産体制
「市場の変化に対応するためには、多様な製品ポートフォリオと短い製造ロットが必要です。さらに生産量の増加も進んでおり、能力強化は不可欠でした」と、Royal Unibrew ブルーハウスマネージャーのアンダース・ニールセン氏は述べています。
アルファ・ラバルはDe-alcの供給に加え、同社の制御システムとのシームレスな統合を可能にする自動化サービスを提供し、安定稼働とプロセス最適化を支援しました。
導入効果の概要
主な導入効果は以下の通りです。
⦁ 0.0%ピルスナー販売:273%増
⦁ 生産能力:5倍に拡大
⦁ エネルギー使用量:20kW未満
⦁ 最大90%の熱回収
⦁ 排水量とメンテナンス負担を大幅軽減
⦁ 全ビールスタイルでのフルフレーバー保持

Royal Unibrewの事例は、先進的な脱アルコール技術への投資が単なるトレンド対応ではなく、味・効率・持続可能性を兼ね備えた次世代醸造の道を切り拓くものであることを証明しています。
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