ちょっとした自分へのご褒美で、いつもとは違ったお酒が飲みたい。新しいお酒との出会いを求め検索するも、飲み方の提案としてオシャレなカクテルばかり出てくることはないでしょうか?家で材料を揃えるのは大変だし、もっと手軽に美味しく飲める方法はないのだろうか。
そこで、店舗やネットで手軽に手に入るいつもとは少し違ったお酒、そしてそれをスーパーなどで買えるもので簡単に美味しく飲む方法を、神楽坂を拠点に活動するバーテンダー、うみだいさんに聞きました。
うみだい
仮面とクトゥルフ神話をこよなく愛するフリーランスのバーテンダー。神楽坂を拠点にイベントなど色々なところに神出鬼没で出現。毎週日曜、月曜、火曜は神楽坂にて間借りバー「ニュー浜野」を営業中。
ライタープロフィール
nomooo編集部・杉山お酒と神保町が好きなnomooo編集部員。カウンターでゆったりひとり飲みが自分への最高のご褒美。いちばん好きなお酒は「ラ マニー スパイスド」、リビングにあるお酒用の棚がいっぱいになってきました。
うみだいさんが愛する“ミード”
杉山
本日はよろしくお願いいたします。「ミード」にハマっていると聞いたのですが、なんか最近「クラフトミード」とか良く聞きますよね。流行っているんですかね。うみだい
そうだね、ミード作りは国内でもブームかなとは思う。作り方がシンプルだからこそ数えきれないほどの味があって、蜂蜜の種類、産地、酵母でも全然違った風味になるんだよね。杉山
何がきっかけでハマったんですか?うみだい
あんまりお酒を飲みなれていないときに行った店で、たまたま限定メニューとしてミードがあって、そこではじめて飲んだら「なんだこれ美味い」となってね。そっからハマったんだけど、ハマったはいいものの当時手に入りにくいし、酒屋にも売ってない、ネットでしか買えないとなり、自分で情報を集めて買ってってやっていたらいつのまにか(笑)ちなみにその初めて飲んだミードってのが「バーレンメット」ってので、確かロックで飲んだかな。
杉山
お酒!って全面に出てくる感じじゃなく飲みやすかったんですかね、どこにどんな出会いがあるかわからないですね。蜂蜜酒ミードとは
蜂蜜とお水だけで造った醸造酒、ミード。蜂蜜を原料とする、ワインなどよりも古く1万年以上前からあったとされる人類最古のお酒です。
クマなどに荒らされてひっくり返った蜂の巣に溜まっている雨水を偶然飲んだ狩人が最初で、古代ギリシャでは神々のお酒(ネクター、アンブロシア)として崇められ、ローマの英雄ジュリアス・シーザーもミードを愛飲したともいわれています。現在のミードのトレンドは「古典派」と「モダン派」の2つです。
古典派
北欧を中心とした濃厚な蜂蜜の風味を活かしたものや、ハーブやスパイスなどと併せたよりコクのある極甘の伝統的なミード
モダン派
80年代に米国を中心に「醸造ブーム」で実力者たちが本格的に販売しはじめた、スッキリとしたテイストが特徴のミード
作り方はワインと似ており、原料は蜂蜜と水と酵母菌だけです。水で蜂蜜を薄めて発酵させ、夏なら1週間、冬なら3週間で出来上がります。アルコール度数は15%前後の飲みやすいものが多く、「ハニーワイン」と呼ばれることも。
家でも楽しめる、初心者にオススメのさわやかなミード
杉山
蜂蜜のお酒って聞くと、すごく甘そうだなってイメージがあって、なんかどう飲めばいいのか全然想像ができなくて。牛乳とかハイボールに加えるとか、それくらいしかすぐに思いつかないのですが。うみだい
それもいいかもしれないけど、そうだな、ちょっとまずそのままストレートで飲んでみよっか。ミードにハマるきっかけにもなった、「バーレンメット」杉山
これが噂の!ボトル可愛いですね、どこの国のですか?うみだい
これはドイツでいちばんシェア率が高いミードで、向こうのパブとかに行ってミードを頼むと、ホーンカップっていう水牛の角のカップに氷とこれを入れて出されたりする。杉山
「蜂蜜のお酒」って聞いて思い浮かべたイメージ通りの香りと味です。そのまま飲んでもスルスルといけますね、もっと甘ったるいのかなと思っていたんですが後味はサラッとしていて、甘さがダラダラと口の中に残らないですね。手に入りやすいミードの中では安定感があって、ロックでもカクテルにしても美味しいって感じですかね、このはちみつの香りも消えなそうですし。うみだい
いわゆる醸造酒だからビールだったりワインだったりの仲間だからそのまま飲むのが多いんだけど、濃ければ氷いれて飲むので良いと思う。バーレンメットを使ったお手軽カクテル
杉山
夏にサッパリと飲むとしたら、どんな飲み方がおすすめですかね?うみだい
だったらジンジャエールの辛口で割るのが良いかもな、ちょっとレモンも入れて。ミードの量は好みで調整。
レモンを入れて爽やかさをアップ。
今回はジンジャエールの辛口を使用しましたが、もちろん甘口でも美味しく仕上がります。
杉山
美味しいですね、はちみつの香りも抜けていない、ボディがしっかりしているからですかね。ジンジャエールのピリッと感とはちみつのまろやかな感じがマッチして、夏にぴったりな飲み方ですね。甘さもあるけど最後サラッと終わるのも嬉しいです、甘いカクテルだと逆に喉が渇くこともあるので…うみだい
あとよっぽど高温じゃなければ常温で置いておいても全然痛まないから、保管しやすいってのも良い点だね。風味が劣化することもあまりないし、家にも置いておきやすい。何より色んな飲み方ができるのも良い点だと思う。杉山
コストパフォーマンスもそうですが、お酒の温度管理にそこまで気を遣わなくても良いというのはありがたいです。夏にピッタリな飲み方を教えていただきありがとうございました!今回ご紹介したのは、個性的なボトルが特徴のドイツ産ミード「バーレンメット」。ラベルに描かれている熊とボトルがイメージするミツバチの巣の対比がとても面白いですよね。
ボトルを開けた瞬間、豊かなはちみつの香りがしますが、甘さは控えめで非常に飲みやすいタイプです。ロックスタイルで楽しむこともできますが、夏にぴったりのジンジャエール割、ぜひ試してみてください。