年越しそばの由来は?
「年越しそば」は大晦日の夜にそばを食べる風習で、江戸時代に広まったとされています。
そばは細くて長いので「長生き」、切れやすいので「苦労と縁が切れる」、「運気が上がる」など縁起がよい食べ物とされていました。
そのため、そばのように長く伸びて長生きできる「長寿そば」、食べたら運が上昇する「運気そば」、1年の苦労と縁を切る「縁切りそば」、金細工職人が飛び散った金粉をそば粉で作った団子で集めたことから「福そば」、などさまざまな呼び名が存在します。
ちなみに、そばの薬味に欠かせないネギにも「労う(ねぎらう)」「祈ぐ(ねぐ)=祈る」というよい意味がありますよ。
いつ食べる?
大晦日の夕食(57.9%)大晦日の年越し直前(29.8%)大晦日の日中(7.4%)年越しそばは大晦日の夜に食べるものですが、消費者購買行動レポートデータサービス「Point of Buy®」が実施した「年末年始の過ごし方」に関するアンケート調査によると、大晦日の夕食として食べる人が約6割を占める結果に。次いで、夕食とは別に、年越し直前で食べる人が多いようです。
年越しそばの人気具材ランキング
【3位】かき揚げ・天ぷら
【2位】ねぎ
【1位】海老天
「年越しそばに何を入れるか」というアンケート調査では、最も多かった具材は「海老天(42.2%)」。次に「ねぎ(37.1%)」、「かき揚げ・天ぷら(33.7%)」が挙げられています。
回答者の居住地域別にみると、九州は「かき揚げ」はあまり馴染みがない代わりに「天かす・揚げ玉」の回答率が高め。
「かまぼこ」は中国・四国地方以西、「鶏肉」は北海道・東北地方、「油揚げ」は東海から中国・四国、「にしん」は近畿地方、「大根おろし」は北陸・信越地方での支持が高くなっており、地域によってさまざまな違いがあるようです。
みなさんは何を入れて食べますか? 思い思いの年越しそばを作って、新年をお迎えくださいね。
【出典】消費者購買行動レポートデータサービス「Point of Buy®」
「年末年始の過ごし方」に関するアンケート
(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000106780.html)
監修:三浦康子
和文化研究家。日本の文化を今に生かす方法をさまざまなメディアで提案。「行事育」提唱者。著書に『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)他多数。
http://wa-bunka.com/