宮城県は7日、登米(とめ)市内の弁当店で購入した弁当を食べた27人が、食中毒症状を訴えたと発表。
弁当が原因「ウエルシュ菌食中毒」
県の食品安全班によると、先月29日『ほっともっと』佐沼梅ノ木店で、2グループ61人が弁当を購入した。

その弁当を食べた27人(10~40代)が、下痢、腹痛などを発症。
うち2人は、医療機関を受診した。
保健所が検査したところ、複数の発症者の便からウエルシュ菌を検出。
発症者が共通して食べたものは、この店が提供した弁当しかないことから、弁当が原因の「ウエルシュ菌食中毒」と断定した。
3日間の営業停止処分
発症者が食べたメニューは、スポーツ弁当(のり)、スポーツ弁当(から揚げ&デミメンチ)、スポーツ弁当(しょうが焼き&焼売)。

保健所は、この店に対して3日間の営業停止を命じた。
大量に調理された食品が原因
ウエルシュ菌は、ヒトや動物の大腸内に常在する細菌で、土壌や水中にも広く分布。
この菌が食品中で増殖し、その食品を摂取することで食中毒を引き起こす。

また、ウエルシュ菌食中毒は、大量に調理された食品が原因となることが多い。
特にカレーやシチュー、煮物などが原因となりやすい。
これらの食品は、大鍋で調理され、常温で長時間放置されることがある。
そのため、菌が増殖しやすい環境となってしまう。
ウエルシュ菌は熱に強い
ウエルシュ菌食中毒を予防するためには、以下のポイントが重要だ。
1. 調理後は速やかに冷却し、10℃以下で保存するか、55℃以上で保管する。
2. 調理後の食品は、小分けにして保存する。
3. よく混ぜながら調理することで、熱を均一に行き渡らせる。

4. 喫食までの時間を短くする。
またウエルシュ菌は熱に強く、加熱調理しても完全に死滅しないことがあるため、特に大量調理を行う場合は注意が必要。