日本サッカー協会(JFA)×三井不動産 サッカー日本代表応援イベント『FUN&ZONE』が3月20日、名古屋市のHisaya-odori Parkで開幕した。

イベント初日には同パーク内の広場にて、FIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)の日本代表とバーレーン代表による一戦のライブビューイング「トークショー&応援イベント」を実施。2002年日韓W杯で日本代表の監督を務めてチームを初のベスト16へ導いたフィリップ・トルシエ氏、当時のW杯日本代表メンバーだった戸田和幸氏、2011年女子W杯ドイツ大会優勝メンバーの岩渕真奈氏によるトークショーほか、ライブ映像を見ながら試合の解説も行った。

キックオフの40分前より開かれたトークショーでは、トルシエが「(自分の出身国の)フランスでもみなさんのようにこうやって集まって、いい時間を過ごすイベントがいくつもあります」と、今回のようなサッカーの応援イベントは世界共通であることを紹介。また、W杯常連国へと成長した日本代表の礎を築いたことについて「集中した練習を徹底してやりました。2002年のチームのメンバーの能力は素晴らしいものがあり、今の(日本代表の)選手より上を行っているところもあります」と思い返した上で、「(W杯の)2018年のベルギー戦、2022年のクロアチア戦では日本代表は“天井”を破れなかった。2026年の北中米W杯では今まで抜けられなかった“天井”を破って、いい成績を残して欲しい」と試合前からすでに日本代表の本選での活躍を期待した。
2002年の日韓W杯で代表メンバーとして戦った戸田氏も「『俺たちが日本のサッカーを!』というのは、監督だけではなく選手もみんな持って、あの時代を生きていました」と振り返り、さらに「(当時の)僕は髪が赤かったんですけど、トルシエさんは怒ると顔が真っ赤っかになったんです」と裏話も披露して観客を笑わせた。
19時30分、勝てば自力での2026年のW杯行きが決まる大事な試合が始まると、集まった550人の観客は無料配布された青いペンライトを光らせながら応援。日本代表が好機を作るたびに大きな歓声が起き、それを見た岩渕氏は「私もみなさんの中に入りたい」とぽつり。そして「三苫(薫)選手がボールを持つと湧く感じとか、いいですよね。純粋に応援したり、サッカーを楽しんでいる感じが」と応援イベントのおもしろみを実感している様子だった。

試合は、鎌田大地選手、久保建英選手がゴールを決め、日本代表が2-0で勝利。観客は持参したタオルなどを振って8度目のW杯出場を喜ぶなどし、「トークショー&応援イベント」は大盛況で終了した。
そんな『FUN&ZONE』は開催期間中、ほかにも様々なイベントを実施している。特設コート「ケージボールコート」では、子どもたちがサッカーのミニゲームをプレイ。フィールド内を駆け回る子どもたちの「パス、パス」という声が響き渡り、ボールがゴールネットを揺らすとちびっ子選手のガッツポーズを見ることができた。「ケージボールコート」では3月20日に元サッカー日本代表の安田理大によるサッカー教室が開かれ、3月22日には元サッカー日本代表の柿谷曜一朗氏、3月23日には元サッカー日本代表の柏木陽介氏がプレーに参加する予定だ。ちなみに未就学児向けのお絵かきコートも併設されていて、幅広い年齢の子どもたちが遊ぶことができる。


3月23日までは、サッカーの魅力をいろんなスタイルで知ることができる「名古屋グランパスブース」を設置。J1リーグに所属する名古屋グランパスのオリジナルのエアー遊具内では、子どもたちが飛び跳ねるなどして楽しんでいた。また、的に目がけてボールを蹴るアトラクションなども用意されている。


中部電力 MIRAI TOWERの3階タワースペースAでは3月25日まで、サッカー日本代表の歴代ユニフォームの展示「JFA 出張ミュージアム」が催されている。W杯初出場を目前にしながらその夢が立たれた1993年の「ドーハの悲劇」のユニフォームなど、激戦の記憶が染み込んだものを多数展示。さらに日本代表にまつわるコーナーやフォトスポットも用意されている。


そんな「中部電力 MIRAI TOWER」は夕方になると日本代表のメインカラーであるブルーにライトアップされ、応援コメントも表示される。

「青に染まる名古屋」をテーマに、国内最大規模で日本代表にエールを送るサッカー応援エンターテインメント『FUN&ZONE』。2026年の北中米W杯での日本代表の健闘を祈願する意味でも、同イベントに足を運んでみてはいかがだろうか。