長野県は9日、学校給食を食べた児童・生徒、教職員計46人が、食中毒症状を訴えたと発表。
11人が医療機関受診
県の健康福祉部によると、今月4日午後1時ごろから、白馬村学校給食センターが作った給食を食べた児童ら46人が、顔面の発赤、発疹、下痢などの症状を呈した。
その後、症状を訴えた11人が医療機関を受診。
現在は全員快方に向かっている。
「フィッシュチリソース」が原因
保健所が、当日のメニューを調査したところ、カジキの「フィッシュチリソース」から、ヒスタミンを検出。
ヒスタミンによる食中毒と断定し、給食センターを2日間の『食事供給停止処分』とした。
加熱しても分解されにくい
『ヒスタミン食中毒』は、食べ物に含まれるヒスタミンという物質によって引き起こされる食中毒。
鮮度が低下したことにより、ヒスタミンが多く蓄積された魚介類や、その加工品を食べた後に発症するケースが多い。
ヒスタミンは加熱しても分解されにくいため、一度蓄積されてしまうと取り除くことが困難。
過去には、都内の社員食堂で提供された「イワシの蒲焼き」で、127人がヒスタミン食中毒を発症した。
冷蔵庫内・定期チェック
そのため、保健所は①魚介類、特に青魚(イワシ、サンマ、サバなど)は、できるだけ早く調理して食べる。
②冷蔵庫内が十分に冷えているか、定期的に確認。
③冷蔵庫内に詰め過ぎない(庫内の7割までが目安)。
④「多少古くても加熱すれば大丈夫」と過信しないように、呼びかけている