厚生労働省は「鶏肉は十分に加熱して食べましょう」と、SNSなどで呼びかけている。
29日には「カンピロバクター」がトレンド入りした。
患者数約2,000人
カンピロバクターは、鶏肉や豚肉、牛肉などの腸内に生息している細菌で、犬や猫などのペットの糞便にも存在。
この細菌による食中毒は、カンピロバクター食中毒と呼ばれ、日本では年間約300件、患者数2,000人程度で推移している。
鶏刺しや鶏レバーで発生
カンピロバクター食中毒の主な原因は、生または加熱不十分な鶏肉の摂取や、調理中の取扱い不備による二次汚染。
特に、鶏刺し、鶏のたたき、鶏レバーの生食や、調理時の加熱が不十分な食肉を食べたことが原因となる食中毒が多発している。
重症化することも
感染すると、下痢、腹痛、発熱、悪心、吐き気、嘔吐(おうと)、頭痛、悪寒、倦怠感などの症状が現れる。
多くの場合、1週間ほどで完治するが、まれに感染した数週間後に、手足のまひや顔面神経まひ、呼吸困難などを起こす「ギラン・バレー症候群」を発症することがある。
SNSでは、「ギランバレー症候群発症者ですが、マジ辛くて死にそうになった」との声も。
予防方法としては、食肉の十分な加熱、食肉処理用の調理器具や容器の他の食材との分離、食肉を取り扱った後の手洗い、食肉処理後の調理器具、容器の洗浄と消毒が重要だ。