能登半島地震で大きな被害を受けた輪島市は、市内の中学生401人中250人の保護者が、生徒の集団避難を希望したと公表。
輪島市教育委員会は、12日締め切りで、保護者への意向調査を行っていた。
保護者が同行できない辛さ
今回の避難は、生徒と一部の教職員のみで、保護者は同行できない。
避難先は、石川県白山市の「白山ろく少年自然の家」と「白山青年の家」で、通常時の宿泊定員は、それぞれ100人ずつの計200人。
希望者250人を、どう受け入れていくかといった課題もある。
避難期間は、最大で2か月を予定。
なお、輪島市と白山市は、車で約3時間かかる。
生徒も戸惑い
SNS上では「保護者も同行させてあげて」、「被災しているのに、親子離れ離れはかわいそう」、「何かもっと良い選択肢はなかったのか」など、さまざまな声があがっている。
対象となった生徒からは、突然突きつけられた選択に戸惑いの声も。
生徒328人が通う市内最大の中学校・輪島中には、市民約600人が避難しており、生徒が学校を使用できるめどは立っていない。
また、受け入れ先の白山ろく少年自然の家では、13日、急ピッチで生徒の食事確保や設備の点検が進められた。
精神的ケアが必要
輪島市教育委員会の担当者は、トレンドニュースキャスターの取材に「避難先の準備が整い次第、早急に生徒を移動させたい」と話す。
また、「避難を希望しなかった生徒に対しても、学習の機会が得られるよう対策を検討する」と語った。
なお、被災地の珠洲市と能登町も、中学生の集団避難を実施することにしており、保護者への意向調査を実施中。
被災と保護者との離れ離れの生活には、何よりも生徒への精神的ケアが求められる。