それぞれの進みたい道を行くため、やりたいことを諦めないため、8LOOMを解散することに決めた弾(高橋文哉)たち。最終ツアーで発表することを決めたが……?
良い大人たちに囲まれた8LOOM
あらためて、8LOOMは素晴らしい大人たちに囲まれている。自身のことを「ダメマネージャー」と言いながらも、メンバーを鼓舞し続けたケンジ(宮野真守)。最初は目の上のたんこぶ的な存在だったけれど、いまでは誰よりも8LOOMのために動いている香坂さん(内田有紀)。「これが8LOOMの最後の曲でいいの?」と問いかけ、解散を考え直すよう促した社長(夏木マリ)。そして、もちろん、あす花(本田翼)の存在だって。
しかし、メンバーたちの意思は思った以上に固かったよう。社長が、あす花を8LOOMの寮へ送り出し、解散を止めるよう計らうも不発。屋上で「ありがとう」を伝え合うメンバーとあす花の姿は美しかったが、8LOOMは着々と解散への道を進めていた。かのように思えたが……。
言いたいことはあるが、弾とあす花の未来にカンパイ!
ツアーの最終日に、ファンの前で解散を発表する手筈になっていた8LOOM。しかし、弾の口から出てきた言葉は違った。ここにきて「解散したくない、8LOOMを続けたい」と言い出したのだ。
お互いに「解散したくない!」と泣きながら思いを吐露するメンバーたち。あれ、もうすでに本音を出し合って選んだ結果が、解散だったのでは……? 私たちは何を見せられているのか……? と少しキョトンとしてしまったのは、筆者だけだろうか。あなたたち、それぞれやりたいことをやるために、8LOOMをやめるんじゃないの?
最終的に、8LOOMは3年間の休止の末、活動を再開したようだ。いろいろと言いたいことはあるけれど、8LOOMが解散しなかったこと自体は喜ばしい。それに、その瞬間によって言いたいことや意見が変わるのは、何も悪いことではない。自分の心に正直に生きる様は、令和のアイドル像に当てはまると言えなくもない。
お互いに花丸を贈り合い、始まりのハグをする弾とあす花。8LOOMの今後はもちろん、このふたりの未来も明るいものであると信じたい。そう思える最終回だった。