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シドニー・スウィーニー出演広告が大論争に トランプ大統領は「もっともホットな広告」と称賛


シドニー・スウィーニーのインスタグラムから

ドラマ「ユーフォリア/EUPHORIA」や2023年公開の映画「恋するプリテンダー」などで知られるシドニー・スウィーニーが出演したアメリカのカジュアルブランド「アメリカン・イーグル(AE)」の広告が炎上し、ネット上で大論争を巻き起こしています。

★「優良遺伝子」発言が問題視

「今もっともホットな女優の一人」といわれるスウィーニーは、最近も自身が入浴した風呂の残り湯を配合した石鹸をメンズパーソナルケアブランド「ドクター・スクワッチ」とコラボして限定発売して物議を醸したばかりですが、AEの新キャンペーンでは「優良遺伝子」発言が問題視されています。

問題となったのは、スウィーニーのセクシーさを前面に押し出した「シドニー・スウィーニーは素晴らしいジーンズを持っている」のキャッチコピーを使用した広告。発音が同じ「jeans(ジーンズ)」と「genes(遺伝子)」を言葉遊びにしたもので、金髪で青い目、白い肌の若くて美しいスウィーニーが、「素晴らしい遺伝子を持っている」とも受け止められる内容だったことで、「優生学や白人至上主義的な思想を想起させる」「ナチスのプロパガンダみたい」と批判が殺到。デニムに身を包んだスウィーニーが愛犬とくつろいだり、車を修理したり、オーバーサイズのジーンズのボタンを留める姿などを描いた複数あるバージョンの中でも、「遺伝子は親から子へと受け継がれ、髪の色や性格、さらに目の色さえ決める。私のジーンズは青」と語る動画が特に「不快」「人種差別的ニューアンスを感じる」と炎上。「AEには二度と行かない」などと批判が殺到する事態に発展しています。

論争の背景には、「素晴らしい遺伝子」のメッセージが有害な美の基準を支持し、優生学的な理想を助長していると一部の人々の間で捉えられたことがあります。広告では人種について一切言及していないものの、この言葉遊びを金髪碧眼の女優と組み合わせたことで西洋中心主義的な美の基準や人種差別を助長しているとも指摘されています。

また、「物として扱い、男性の視線を捉えているように見える」などと、スウィーニーを性的に描写していることでも批判を浴びています。女性用ジーンズの広告なのに、男性に媚びているように見えるとして「男性向けに売ろうとしているのか?」などのコメントもあり、80年代に当時15歳だったブルック・シールズが出演して物議を醸したカルバン・クラインのジーンズのキャンペーンを彷彿させるとの声もあり、「時代遅れ」だと非難する人たちもいます。

★トランプ米大統領は「もっともホットな広告」と称賛

論争が激化する中、トランプ米大統領は自身のSNSで「もっともホットな広告」と称賛して共和党員であることが伝えられるスウィーニーの広告を気に入ったと発言。「ジーンズは飛ぶように売れている。がんばれ、シドニー!」と書き込み、AEの株価を一時24%急騰させました。

「あくまでジーンズについて語ったもの」だとAE側は声明を発表していますが、話題性を高めるために意図して作られたものである可能性も取り沙汰されており、賛否両論あるものの注目を集めたという点においては成功だったとの見方もあります。一方で、多様性の欠如という点では失敗だったとの意見も多く、複数のモデルを起用していれば間違いなく反響が大きかったはずだと指摘する専門家います。

トランプ政権による多様性の否定や企業の間で多様性・公平性・包括性(DEI)の取り組みの縮小や廃止の動きが広がる中、分断が進むアメリカの今を象徴するような事案となっています。

【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)

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