
7人組アイドルグループ、FRUITS ZIPPERが3日、さいたまスーパーアリーナ(SSA)でデビュー3周年記念公演「さいたまスーパーアリーナ25周年 FRUITS ZIPPER 3rd ANNIVERSARY 超超超めでたいライブ -さん-」の千秋楽公演を行い、来年2月1日に初の東京ドーム公演開催をサプライズ発表した。メンバーにも知らされておらず、掲げていたひとつの大きな夢の実現に全員が号泣して喜びを分かち合った。
この日は前日から2日間行ったグループ最大規模の公演。オープニングではメンバーそれぞれがステージ上に設置された化粧品のコンパクトを模した箱から登場し、ゴンドラに乗って降臨。1曲目に「かがみ」をパフォーマンスし、仲川瑠夏(28)が「さいたまスーパーアリーナ、盛り上がっていきましょう~!」とあおると、観客も大声援で応えた。
その後も人気曲「わたしの一番かわいいところ」や「NEW KAWAII」をはじめ、全員でのソロ曲メドレー、新曲の「ピポパポ」と「ふるっぱーりー!」も披露。構成にはメンバーの意見も反映させ、セットリストではダンスパートのあるクールな楽曲と、かわいらしさあふれる楽曲をパートごとに分けて配置して楽しませた。
鎮西寿々歌(26)は公演前の取材で「かわいさとかっこよさ、大人っぽさなど私たちのいろんな姿を胸を張ってみなさんにお届けできたらなと思っています。まさに3年間の集大成です!」と笑顔で紹介。仲川も「やりたいことができたライブで、とても楽しめました!」。アリーナ席の観客の上を通過する透明な可動式ステージやクレーンなど、日本最大級の会場設備をフル活用して全31曲を駆け抜け、詰めかけた約2万5000人のファンを沸かせた。
6月から月足天音(25)が体調不良で休養しており、この日も6人でステージに立った。序盤の登場時から月足の名前がコールされるなど絆を感じさせる演出が続き、メンバーの自己紹介ソング「うぇるかむとぅ~ざハートふるっぱー!」では月足パートの場面で6人がビジョンに映る姿に手を振り「SSAのみんな、すいとーよ!」と思いを代弁。アイドル人生初のSAAの舞台に立つことを心待ちにしていた月足の故郷福岡県の方言を交えたメッセージで会場を沸かせた。
真中まな(26)は公演前に応じた取材で「6人での精いっぱいの姿をお見せするので楽しんでいただけたら」と意気込んでいた。鎮西は公演中に、さいたまスーパーアリーナの25周年を祝福しつつ「100周年は7人で呼んでください!」と絶叫。月足のグッズ人形もステージに持ち込んでおり、途中のMCでは鎮西が代わりに声を出しながら「SSAのみんな、すいとーよ」と再びコメント。「今日は7人で楽しい時間にみなさんを巻き込んでいきたいと思います」とあらためて口にして盛り上げた。
グループは今年10月から11月にかけて、初のアジアツアーとして韓国、台湾、中国をめぐることも決まっている。所属事務所のある「原宿から世界へ」を掲げて活動しており、ついに結成約4年となる来年2月に東京ドームへ立つことも決まった。櫻井優衣(25)は「初めて出会った時に、このメンバーとだったら大きくなっていけるなと思いました。その気持ちは今回の公演を通しても思いましたし、みんなと立てたことがうれしかったです」とかみしめるように話した。
早瀬ノエル(21)は「みんなと一緒にまだ行ったことのない場所に行けてうれしいです。今後もアメリカのコーチェラとか、海外フェス出演も目指していきたい」と意気込んだ。日本の全アーティストが憧れる東京ドーム公演を実現させ、次の目線は世界へと向いている。
仲川は「ここまできたからには日本のみんなを、これからは世界の人を元気にしたいです」と語り、グループの魅力について「私たちはパワーやエネルギーのあるグループです。そしてそれぞれが『運がいいな』という気持ちを持ちながらやっていることもすごくパフォーマンスをしていて感じます。もっといろんな人たちに知ってもらって、みんなが幸せになったらいいなと思います!」と力を込めた。
松本かれん(23)は直近の目標としてNHK紅白歌合戦出場も掲げた。鎮西は日本レコード大賞なども加えつつ「さらに世界へ進出したいですし、世界一、宇宙一のアイドルになりたいです!」と宣言した。【松尾幸之介】