
「週刊文春」で俳優田中圭(40)との二股不倫疑惑などを報じられた永野芽郁(25)が主演する映画「かくかくしかじか」(関和亮監督)が、16日の公開初日からの3日間で、興行収入(興収)1億6975万円、動員12万5100人を突破する好スタートを切った。配給のワーナー・ブラザース映画が19日、発表した。
所属事務所が、26年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の出演を辞退したことを明らかにし、19日にはNHKも辞退を「受け入れる」とした告知を公式サイトに掲載した中、映画は週末の興収で、邦画の実写で1位とヒットした。
「かくかくしかじか」は漫画家・東村アキコ氏が自伝的作品として描いた同名漫画の実写化作品。永野演じる女子高生林明子と、ダブル主演の大泉洋(52)が演じたスパルタ絵画教師・日高健三先生との9年間を描いた。
公開初日の16日には東京・丸の内ピカデリーで初日舞台あいさつが行われたが、取材陣を呼び込まず、一般客向けのイベントして開催された。観覧した観客によると、永野は「このたびは、お騒がせし、関係者にご迷惑をおかけして、すみません」と涙ながらに謝罪。客席に背を向け「頑張って、芽郁ちゃん!!」と声援が飛ぶ中、大泉がハンカチを差し出し、永野が目を拭った流れで「(永野の)声が詰まっているから、代わりに…芽郁ちゃんです」と、声色を変えて得意のものまねを披露。場内は沸き、温かい空気の中で永野は退場。永野は2度目の舞台あいさつでは終始、笑顔だったという。
永野をめぐっては、4月23日に「週刊文春」電子版で田中との不倫が報じられ、7日の同サイトでは新たに2人とされるLINEのやりとりが報じられた。双方とも、不倫やLINEのやりとりを否定した。ただ永野については、CMに起用されていたJCB、サンスター、サントリー、モスバーガー、クラシエの公式サイトから写真などが削除された。また、NTTコミュニケーションズも出演動画を削除された。
その中での「かくかくしかじか」のヒットは、SNSを中心とした口コミが大きな力となったとみられる。「日高先生の『描け!』の言葉の意味が分かった瞬間、涙が止まらなかった」「ストーリーが進むにつれ先生の『書けー!!』に重みが出てきて…」「原作と違うシーンにアキコ先生の思いが伝わってきてまた泣いた…」「東村アキコの描く人間が、大泉洋と永野芽郁で実写化したらすごいことになってた。泣きすぎてエンドロール見えなかった…」などと公開後、観客からの絶賛の声が相次いでいる。元放送作家の鈴木おさむ氏(53)パティシエの鎧塚俊彦氏(59)アートディレクターの森本千絵氏(49)らもSNSで絶賛の感想を投稿していることも、後押しになったようだ。
放送中のTBS系ドラマ「キャスター」(日曜午後9時)は、最終回まで出演する予定。
◆「かくかくしかじか」 漫画家になるという夢を持つ、ぐうたら高校生の林明子(永野芽郁)。人気漫画家を目指していく明子には、スパルタ絵画教師・日高健三先生(大泉洋)との戦いと青春の記録があった。日高先生が望んだ二人の未来、明子がついた許されないウソ…ずっと描くことができなかった9年間の日々が明かされる。