関西テレビ（カンテレ）が14日、公式ホームページを更新。「一部週刊誌の報道について」と題したお知らせを公表し、7日付で辞任した喜多隆元専務取締役に関する一部週刊誌報道について言及した。
お知らせでは、「本日、一部週刊誌にて、関西テレビ元専務取締役、喜多隆氏（本年5月7日付で辞任）の性加害に関する記事が掲載されました」と切り出し、「喜多氏については、本年4月上旬、女性から当社に対し『昨年、同氏から性被害に遭った』とする申告がありました。当社は、女性の申告に真摯（しんし）に向きあい、すみやかに常勤監査役を中心とする社内調査チームを立ち上げ、外部弁護士の協力も得て調査を実施いたしました」と経緯を報告。
続けて、「本事案は、密室での出来事のため調査については限界があり、確定的な事実の認定はできませんが、当社としましては、調査結果を分析し外部弁護士の意見を聞いた結果、女性の訴えに一定の真実性があり、喜多氏の地位・職責に鑑み、当社の定める『倫理・行動憲章』に抵触していると判断しました」とし、喜多氏は性加害について否定したものの、「当社は本事案について、調査結果を踏まえて喜多氏に辞任を促しました。喜多氏からは『一身上の都合で辞任する』旨の申し出があり、5月7日付で辞任いたしました」と説明した。
本事案については「内容に鑑みて、また、関係者のプライバシーにも関わるため、当社から女性の申告内容や調査の過程及び結果の詳細について言及することは差し控えるべきと考えています」
その上で、「高い倫理観と人権意識を持つべきメディア企業の取締役が、このような事案について疑念を持たれる事態に至ったことについて、当社として極めて重く受け止めております。今後、関西テレビとしましては、人権尊重やコンプライアンス重視の姿勢をあらためて徹底し、取り組んでまいります」と今後に向けた決意を示した。
同局は9日、「一身上の都合」により、喜多氏の7日付での辞任を発表。小杉太二取締役が担当業務を引き継ぐと発表していた。
また、フジテレビの一連の騒動を受け、大多亮氏が4月4日に社長職を辞任している。
