
山田裕貴(34)が、映画「ベートーヴェン捏造」(関和亮監督、9月12日公開)に主演することが22日、分かった。
憧れのベートーヴェンを絶対に守るという使命感から、その死後、下品で小汚いおじさんという真実から聖なる天才音楽家へとイメージを“捏造”した忠実な秘書シンドラーを演じる。ベートーヴェンを古田新太(59)が演じ、脚本は今年1月期の日本テレビ系ドラマ「ホットスポット」も話題を呼んだ、バカリズム(49)が手がけた。
俳優、製作陣のコメントは、以下の通り。
山田裕貴(アントン・フェリックス・シンドラー役)
ベートーヴェンの秘書
シンドラーを皆様は知っていますか?
歴史だけでなく、
ベートーヴェンとシンドラーに何が起こったか本当の意味の理解としては
わかりません
とやかく言うのは
僕は間違っていると思いますが
もし、
きっとこのお話が本当であったとしたら
自分が演じたシンドラーという男の
ベートーヴェンを想う気持ちと
その歪んだ感情を敬愛だと正義だと
勘違いし本質を見失った
現代にもあるようなお話
バカリズムさんの脚本、そして、
監督、スタッフ、キャストみんなで
楽しく笑い合いながら作りました
古田新太さんの演じるベートーヴェンを
日に日に愛おしく想いながら
毎日撮影していました
古田新太(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン役)バカリちゃん(バカリズム)の作品は何本かやっていますが、脚本を読んで、セリフのセンテンスが短く、会話劇になってて面白いなと思いました。(山田)裕貴と以前共演した時に芝居がうまいと褒めたらとても喜んでくれて、「なんて可愛い奴なんだろう」と。撮影中に一緒に飲みにも行けてよかったです。ベートーヴェンは、短気で癇癪持ちで情緒不安定な部分もあった人だったんだろうけど、だからこそ素晴らしい曲が書けたのだと思いますし、いい意味でも悪い意味でも天才だったのだと思うので演じていて楽しかったです。バカリちゃんの脚本も面白いし、監督の撮り方も面白いし、主演の裕貴もとても面白いお芝居をしています。ぜひ劇場に来てください。
かげはら史帆氏(原作)「演劇やミュージカルでは、日本のキャスト陣が西洋を舞台にした作品を演じるのは当たり前。実写映画でそれをやったっていいと思う」映画の企画案をいただいた6年前、担当者さんからそんな熱い想いを伺ったのを思い出します。たしかに、と膝を打ちました。考えてみたら、私の頭のなかでも、シンドラーやベートーヴェンは日本語でしゃべっているような気がするのです。しかも、古めかしくない、生き生きとした現代の言葉を。ベートーヴェンは、人生半ばで聴覚を失いました。彼が直面した言葉の困難は、やがて誰も想像しなかった大事件に発展します。日本語の魔術師・バカリズムさんと、音楽映像の奇才・関和亮監督、そして第一級のキャストとスタッフのみなさまが、その一部始終を世に放ちます。すごい挑戦をやってのけた。それだけは確実な作品です。完成作をスクリーンで観る日を心待ちにしています。
バカリズム(脚本)かげはら先生の原作がとてもおもしろくて、この壮大な物語をどうやって1本の映画に収めるか試行錯誤しながら書きました。あとは関監督の演出と役者さんたちの表現で素晴らしい作品になっていると思います。
関和亮監督 バカリズムがベートーヴェンを描く! 驚きと共に、その映像化はどうなるんだと僕自身ワクワクしました。実在する人物を描く難しさと面白さ、山田裕貴さん古田新太さんはじめ多くのキャストと、我々スタッフが頭を悩ませ200年前のウィーンそしてベートーヴェンを取り巻く人々を映像化しました。秘書シンドラーの偏愛、SNSなんて存在しない時代の情報戦、様々な実在するキャラクター、そして全曲ベートーヴェンによる楽曲。ぜひスクリーンでお楽しみ頂けたらと思います。
「ベートーヴェン捏造」は、大型LEDディスプレイに背景3DCGを表示し、その前で被写体を撮影するという最先端のバーチャルプロダクション撮影を実施。リアルなロケーションのようにバーチャル背景を撮影することで、日本に居ながらにして19世紀のウィーンを再現した。さらに、劇中ではベートーヴェンの珠玉の名曲を惜しみなく使用。リアルな映像×映画館の音響で聴くベートーヴェンの楽曲が、まったく新しい映画体験を生み出す。
◆「ベートーヴェン捏造」耳が聞こえないという難病に打ち克ち、歴史に刻まれる名曲を遺した偉大なる天才音楽家、ベートーヴェン(古田新太)。しかし、実際の彼は下品で小汚いおじさんだった。世の中
に伝わる崇高なイメージを“捏造”したのは、忠実なる秘書のシンドラー(山田裕貴)。どん底の自分を救ってくれた憧れのベートーヴェンを絶対に守るという使命感から、彼の死後、そのイメージを“下品で小汚いおじさん(真実)”から“聖なる天才音楽家(嘘)”に仕立て上げる。次第に聖なる天才像が浸透していくが ・。