
シンガー・ソングライター松山千春(69)が18日、埼玉・和光市民文化センターで春のコンサートツアー「2025春『君の明日』」をスタートさせた。昨秋の全国ツアーを狭心症の悪化による冠動脈バイパス手術を受けて中止して以来の復帰。6月25日の北海道・札幌カナモトホール(札幌市民ホール)まで全14公演を予定している。
開演の5分前から“千春コール”が響き渡る中、幕が上がると松山はギターの弾き語りで登場。「これ以上」「愛って呼べるほどのもんじゃない」の2曲を熱唱。コンサートは2部構成で前半はラブソングが中心、後半はフォークシンガー松山千春を前面に出した選曲。5月14日発売でツアータイトルにもなっている「君の明日」や「大空と大地の中で」「長い夜」など全17曲を熱唱した。
松山は埼玉のラジオ局FM NACK5の番組「松山千春ON THE RADIO」(全国17局ネット)でパーソナリティーを担当。復帰第一弾に選んだのが埼玉県内での公演だった。「心配かけましたが無事に戻って来ることができました。6年半ぶりの和光です。ただ、和光の出身でもないのですが、会場に入る時に(ファンから)『お帰りなさい』と言われました」とあいさつすると、大きな歓声と拍手に包まれた。「こうして拍手を聞いていると、みんなが期待してくれていたんだと改めて思いましたね」と話した。
自身の体調について「心臓病の薬、糖尿病の薬、その他、あらゆる薬を飲んでいます。しかし、ステージを降りて『松山千春で~す』とか余計なことを言うつもりはありません。そう考えたら広末涼子、あれは何だったんだろうね。あれで薬が出てこなかったって言うんだから、よほど性格が悪いってことになっちゃうよな。どうしようもないね(笑い)。石破(茂)総理にもいろいろ言いたいことがあるが、それは、おいおい…」。エッジの効いたトークを繰り広げた。
松山は、2008年(平20)6月に心臓発作で救急搬送。不安定狭心症と診断され心臓のカテーテル手術を受けている。春のツアーを終えた昨年6月に検査を受けて、狭心症の症状が悪化していることが判明したて、冠動脈バイパス手術を受け、秋の全国ツアーを中止していた。