
「桂力造 桂米之助 桂惣兵衛 三人同時襲名披露公演」が行われる20日、開演に先立って落語家3人が大阪・サンケイホールブリーゼの楽屋入り。これをもって襲名となった。
開演よりも1時間約20分前。ひろば改め2代目桂力造(46)、ちょうば改め4代目桂米之助(46)、そうば改め2代目桂惣兵衛(46)は神妙な表情で楽屋前に現れた。着到板と呼ばれる名札には、まだ「ひろば」「ちょうば」「そうば」の慣れ親しんだ名前が記されていたが、裏返せば「力造」「米之助」「惣兵衛」の名前が。これから上方の落語家として、背負っていく重い名前が刻まれていた。
開演前の儀式で、すでに新たな歴史が始まった。ここから先は3人がそれぞれの努力で、背負った名前をさらに磨きにかける。
力造、米之助、惣兵衛はいずれも昨年亡くなった桂ざこばさんの弟子。3人の中では最も入門の早い力造は「師匠が亡くなり、教えてもらったことをすべて公演でぶつけたい。遠い空から見守っていただきたい」と2月の会見で力を込めていた。