
落語家桂米朝さんの命日に当たる19日、大阪市のサンケイホールブリーゼで米朝十年祭「米朝一門会」が行われた。
公演は米朝さんの「つぼ算」を演じる落語映像からスタート。続いて、息子の桂米団治が司会を務める形で、直弟子の桂米二、桂米左、桂団朝、桂八十八と座談会を行い、米二は「よく運転手をさせてもらって、運転手やのに『飲め、飲め』言われた」、米左は「広辞苑みたいな人。でも、弟子にでも知らんことは知らんという人だった」、団朝は「弟子のことをよく見ていた」とそれぞれ思い出話を披露。八十八が「よー食べる方だった」と話すと、米団治も「お葬式の時に、棺にステーキを入れましたね」と米朝さんの人となりを振り返った。
ゲストには桂文珍が出演し、「雁風呂」を演じた。米朝さんにはよく稽古をつけてもらったといい、「あっという間ですな。ついこの間までいたような。何か言うたら、『おまはん、おまはん』といろんなことを教わりました」と懐かしんだ。
事務所の重鎮桂南光は「鹿政談」を披露。まくらでは「べかこって名前をつけていただいたけどイヤでしてね。米朝師匠に『べかこ、おまはんもいつまでも、べかこはイヤやろ』って。それやったら、はじめからつけんといてとは言えず」と、自身の前名べかこにまつわるエピソードを語った。
トリは米団治が務め、「猫の忠信」で締めくくった。
米朝一門会は明日20日も行われる。