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2・26事件の90回忌 東京・渋谷の慰霊像前で遺族らが追悼式


89年目を迎える「2・26事件」の追悼式が東京・渋谷で行われ、遺族らが犠牲者の冥福を祈った。この事件は1936年に陸軍青年将校らが「昭和維新」を掲げて決起したが未遂に終わり、1890名の兵士が首相官邸を襲撃した結果、9人が死亡した。事件後、多くの将校が処刑され、事件は日本の近現代史における最大のクーデター未遂として知られる。今年は90回忌に当たり、遺族らは平和を願いつつ、慰霊像への献花を行った。今泉章利さんは父が事件に巻き込まれた経緯を語り、若い世代に犠牲者の気持ちを伝えることの重要性を述べた。遺族の高齢化が進む中、今泉さんは追悼の在り方を考える必要があると述べている。

 陸軍の青年将校らが決起し、日本近現代史最大のクーデター未遂と言われる「2・26事件」から89年の26日、東京・渋谷の慰霊像前で遺族らが追悼式を行った。今年は90回忌の節目に当たり、亡くなった人たちの冥福を祈った。

 午前10時前、事件に参加した将校の遺族らで構成する仏心会の今泉章利さん(75)らが参列し、花や線香を手向けた。今泉さんは「残念な事件でしたが、犠牲になられた方々の気持ちを正確に知ってほしい」と話した。また各地で紛争や戦争が続く中、「日本、世界の平和を祈りました」と語った。

 今泉さんの父、義道さん(1995年に死去)は35年、22歳で陸軍少尉に任官し、初年兵教育の訓練を担当した。事件当日の午前3時に上官から突然、政府要人を殺害する計画を知らされて参加。事件後、禁錮4年の刑に処せられた。出所後、「部下たちの身代わりとなろうと思った」と話していたという。

 慰霊像は65年、全国1000人以上からの寄付金をもとに同会が建立した。周辺は元陸軍刑務所で青年将校らが銃殺された場所。毎年2月26日には、遺族らが殺害された政府重臣や警護で殉職した警察官、青年将校らを悼んでいる。今泉さんは学生の頃から父を手伝い、慰霊事業に関わってきた。遺族の高齢化が進む中、「追悼をどうするか考えていかなければ」と述べた。

 事件は、36年2月26日未明に発生した。「昭和維新」を目指す青年将校らに率いられた兵士約1500人が首相官邸などを襲撃。岡田啓介首相は無事だったが、高橋是清蔵相や警護の警官ら計9人が殺害された。29日に鎮圧され、軍法会議の結果、将校ら19人が処刑された。【栗原俊雄】

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