
シャンソン歌手クミコ(70)と歌手で芸人のタブレット純(50)が6日、都内で共演するコンサートについて会見した。
4月23日に東京・有楽町よみうりホールで開催される「クミコ×タブレット純 昭和ジュークBOX~昭和歌謡とシャンソンの夕べ デラックス~」(午後2時と同6時開演の2回公演)で、昨年12月に続いて2回目の開催となる。
シャンソンと昭和歌謡の異色の共演に、クミコは「私は流行歌手になりたいという思いがありました。町で流れる音楽を聴いて育ったので、昭和歌謡はものすごく好き。それに特化した方と一緒にやれることは、とても勉強になります」。
タブレット純は「シャンソンはフランスの歌謡曲のようなもの。(私の得意ジャンルの)ムード歌謡も世界観は歌謡曲的なものと思っています。20歳前後でシャンソンを勉強したこともあったので、もっとシャンソンも歌える歌手になりたい」と話した。
2人は数年前にテレビのクイズ番組で共演して出会った。クミコは「たたずまいからギャップづくしで、私にとって初体験の方で『ホーッ!』と驚いて、興味深い方だなと思った。それで共演したいとお願いしたんです」。
タブレット純は「クイズ番組の時に、(共演者の中で)1人だけ(私の言動に)受けていました。私にはまる方と拒絶する方がはっきりしているので、受け入れてくださった(笑い)。それで私も共演したいなと思いました」。
昨年の12月に開催された第1回では、それぞれのジャンル以外に、昭和歌謡の名曲の「昭和枯れすすき」(さくらと一郎)や「再会」(松尾和子)をデュエットした。タブレット純の芸人コーナーもあり、2人のトークとともに会場は大いに盛り上がった。
今回のスペシャルゲストは松崎しげる(75)で、3者の顔合わせは初めて。クミコは「初めてご一緒させていただきます。やはり『愛のメモリー』をナマで聴きたい!」と熱望した。
選曲はまだ確定していないが、クミコが「愛の讃歌」「サン・トワ・マミー」(いずれも越路吹雪盤)「ヨイトマケの唄」(美輪明宏)など。タブレット純は最近歌って好評の「帰ってきたヨッパライ」(ザ・フォーク・クルセダーズ)を披露する予定だ。今回も芸人コーナーがある。
また松崎が亡くなった名優西田敏行さんと親友だったこともあり、追悼で西田さんのヒット曲「もしもピアノが弾けたなら」を3人で披露する方向で検討されているという。
クミコは「最近、シャンソンは絶滅危惧種になっていますが、タブレット純さんと共演することで、シャンソンを知らない方も会場に足を運んでくれる。頼りにしています」と話した。
タブレット純は「今年は昭和100年。昭和歌謡のブームは長く続いているので、永遠に残るものじゃないかと思っています」。
今回もスペシャルな時間となりそうだ。【笹森文彦】