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阿部寛(60)が、日本・台湾共同製作の映画「キャンドルスティック」(7月4日公開)に主演することが18日、分かった。
今作で映画監督に初挑戦する米倉強太氏(30)は、イタリアの高級ブランドGUCCIやUNIQLOの広告映像ディレクションやMVを担当し、阿部にとって男性ファッション誌「MEN'SNON-NO(メンズノンノ)」(集英社)の後輩に当たる。阿部は「米倉強太という新進気鋭の監督、そして同じメンズノンノの後輩にもあたる、才能ある方と一緒にやりたい、そして自分の世界をまた新しく広げたいという気持ちがあり、チャレンジしてみました」とコメント。菜々緒(36)との初共演も実現した。
「キャンドルスティック」は作家・川村徹彦氏の小説「損切り:FXシミュレーション・サクセス・ストーリー」の実写化作品。阿部は、わなにはめられ全てを失った元・天才ホワイトハッカー野原を演じる。日本、台湾、イラン、ハワイと4カ国6都市を舞台に、野原が「金融市場の番人」である難攻不落のAIをだます計画を発案し、FX市場で大金を手に入れることをもくろむ。近年、刑事役や医者などが多かった阿部が、自分をわなにはめた相手への復讐(ふくしゅう)の意味も込めつつ大金をかっさらおうとする、知的で軽快な悪人を演じる。新たな一面を披露し、英語でのセリフ、演技にも挑んだ。
撮影は日本、台湾、イランで24年5~9月まで行われた。菜々緒は野原に自分と同じ感覚を感じ、計画をサポートするFXトレーダー杏子を演じる。杏子の元夫で数学者の功を津田健次郎(53)が演じる。舞台の1つの台湾からは、19年「瀑布」で台湾のアカデミー賞と言われる金馬奨で主演女優賞を獲得した同国を代表する女優アリッサ・チアが出演し、台湾の大企業の幹部リンネを演じる。「本日公休」など多数の映画に出演し、19年「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」で役所広司とも共演経験のあるリン・ボーホンが、香港の若き経営者リーを演じる。サヘル・ローズ、YOUNG DAIS、マフティ・ホセイン・シルディ、デイビッド・リッジスも出演。
阿部と米倉監督は、コメントを発表した。
阿部寛 今回のお話をいただいた際、ちょうど新たな挑戦を求めていた時期でした。同じメンズノンノ出身の米倉監督という才能ある映像作家とご一緒できると知り、大変興味を引かれました。本作は、日本、台湾、イラン、ハワイの4カ国を舞台に展開するスケールの大きなサスペンスです。国際色豊かなキャストとともに、国境を超えた物語の奥行きを体感しながら撮影に臨みました。菜々緒さんとの初共演も非常に刺激的で、監督が描く「ネットワークが生む新たな世界観」の中で、どのように物語が紡がれていくのか、撮影を重ねるごとに期待が高まりました。完成を楽しみにしていますし、ぜひ多くの方にご覧いただきたいと思います。
米倉強太監督 2年前の深夜にプロデューサーの小椋悟さんから、日本、台湾、イランの3カ国共同制作の作品を作らないか?と 突然の電話をいただいたことから始まった僕の初めての長編監督作品。日本映画を代表するプロデューサーの方々、そしてメンズノンノの大先輩(先輩と呼ぶのも気が引けてしまいます)阿部寛さんを中心とした3カ国の俳優の方々の力をお借りして、3カ国を駆け抜ける素晴らしい映画が完成しました。阿部寛さん演じる野原を中心に巻き起こる台風は日本を飛び越えネットワークを通じて世界中に広がっていく。次々と現れる人物と刻一刻と変化する人間模様を楽しんでいただけると思います。