ヘビーメタルバンド「ラウドネス」が29日、東京・EXシアター六本木で、全国ツアー「LOUDNESS WORLD TOUR 2024 GREATEST EVER HEAVY METAL IN JAPAN~冬の陣~」を行った。
同ツアーは19日の愛知公演からスタートの予定だったが、ボーカル二井原実(64)の喉の不調により当日の公演中止とともに、その後の香川、広島、大阪公演の延期が発表されていた。
この日は前日に続いての公演となったが、二井原は喉の不調など、どこ吹く風。パワフルなボーカルで完全復活を感じさせた。「どうもこんばんは~! 元気ですか~!」と会場に呼びかけ、「Say yeah!」のコール&レスポンスでいきなり会場を沸騰状態にした。
二井原は「バンド結成43年で、初めて個人的事情でコンサート中止にしてしまいました」と話しつつ「健康あってのロック。当たり前のように目が覚めるのも奇跡的なこと。2025年がみなさんにとっても健康でありますように」と願った。
また、延期となった公演の振り替え開催も無事決定。「ご迷惑をおかけしました」と謝罪し「振り替え公演にもぜひ遊びにきてください」に会場は惜しみない声援を送った。
24年最後のライブに、二井原は「今までは大みそかと言えば北島三郎の『まつり』でしたけれども、ここ5年はラウドネスの『CRAZY NIGHTS』ですから! 今年も良いことがたくさんあったと思いますけど、中にはうっとうしいことや、あんなんやつこんなやつにう~となることもあったと思います。今日はそういうもの全てを、ラウドネスの爆音とともに忘れさって帰ってください。腹から声を出して声をからして帰ってください!」と呼びかけると、会場のファンも大歓声で応えた。
中盤の告知コーナーで二井原が「MHF? これなんや? なんか、そんなコーナーがあるみたいなので、のぞいてみてください」と話すと、高崎晃(63)は「ひぐっつぁんのやん。それはあかんやろう」に大爆笑となるシーンもあった。
MHFは08年、肝細胞がんで亡くなった同バンドのドラマー樋口宗孝さんが生前、ミュージシャンを目指す若者の教育にも熱心であったことから、樋口さんの名前を冠した「樋口宗孝がん研究基金」を設立。次世代を担う子どもや若者たちのがん支援を行っている。
この日、代表曲「S.D.I.」や第3期の「WAKING THE DEAD」など幅広い選曲でファンを熱狂させた。また、25年の同日同所でのライブ開催も発表した。