歌舞伎俳優中村橋之助（28）が10日、都内で、初出演、初主演の映画「シンペイ 歌こそすべて」（神山征二郎監督、25年1月10日公開）の完成披露上映会に出席した。
作曲家中山晋平さんの生涯を描いた作品。志田未来、三浦貴大とともに登壇した橋之助は「大先輩に助けていただいて、吸収することが多かった」と話し、歌舞伎と映画との違いを問われると「一番戸惑ったのは、起承転結が舞台の中であるんですが、映画は朝は30歳やって、昼に18歳やって、夜は60歳やったりする。最初はちょっと苦労しました」と振り返った。
ただ、志田は「初めてだと感じさせないくらい堂々としたお姿ですばらしくて、ついていこうと思いました」、三浦も「映画初出演というのは分からないくらい。映像をずっとやってると、撮られてるのは上半身だけなので偏ったりする。舞台に立たれているので、役が全身に入っている」と絶賛した。
さらに三浦が「映画は、段取り、テスト、本番と進んでいくんですけど、段取りからマックスで気持ち良かったです。こういう気持ちを忘れちゃいけないよね、と思いました」と言うと、橋之助は「僕、いらないところでも頑張っちゃってた。勉強になりました」。
母三田寛子もSNSで作品に感動したことをつづっている。母について聞かれると橋之助は「撮影時から10キロ太ってる。あのころの方が良かったね、と言われます」と笑った。今後も映像作品に挑戦したいとし「歌舞伎も映像も、役者として必要とされるべく勉強していきたい」とした。
